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Spotify、オーディオブックリスナーが過去1年で36%増加 サービス開始から2年

ビジネス 海外

Spotifyは10月15日、オーディオブックを聴くユーザー数が過去1年間で36%増加し、聴取時間は37%拡大したと明かした。なお、オーディオブックの総利用者数は公表されていない。

これについて、Music Business Worldwide(MBW)は「オーディオブックのユーザー数の伸びが、Spotify全体のユーザーベースの成長を大きく上回っていることは注目に値する」と指摘(直近四半期の月間アクティブユーザー数は11%増、有料会員数は12%増)。この急成長は「オーディオブックと音楽でリスナーを奪い合う可能性があるという音楽業界の懸念を再燃させるだろう」との見方を提示している。

英語圏市場では、プレミアム会員の半数以上がオーディオブックを利用。全世界のオーディオブック利用者の52%は18~34歳となっている。

Spotifyは2023年10月、プレミアム会員が追加料金なしでオーディオブックを利用できるようにした。現在14市場でサービスを展開している。

(文:坂本 泉)  

榎本編集長

「日米でオーディオブックへの温度差が拡大中。アメリカではSpotifyのオーディオブックが好調で、利用者数は1年で36%増、聴取時間は37%拡大。Spotifyのオーディオブック・バンドルが好調な証だが、コンテンツは再生時間で月額を分け合うため「音楽が本に食われる」懸念が再燃している。やはり英語だと7億人を相手にできることから作家の質量が上がるのと、AIの自動音声読み上げが技術的に容易な点がこの差をだしているのだろう。AIの読み上げは日本語だと漢字とひらがな、カタカナが混ざる上、膠着語という特殊な言語形式なので学習が遅れている。なおオーディオブックの利用度は日本が15%で0.5〜1時間/日に対し、アメリカは53%で3.9時間/日と圧倒的な差がある。しかしAI学習の部分はどこかで追いつくので「日本はオーディオブックが流行らない」と断じるのは早計だ」

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。

@musicman_nusicman