「名刺代わり」の作品を携え、アルコサイトが3年ぶりワンマン開催ーーコロナ禍での変化、葛藤、そして未来への前進を語る

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アルコサイト

アルコサイト 撮影=高村直希

大阪出身の4人組ロックバンド・アルコサイトが7月15日(金)に大阪・心斎橋JANUSでワンマンライブを開催する。本公演は3月に全国リリースされた1stEP「思い出に変わるまで」と、同時リリースした会場限定盤「眠れるわけない」を携えた全国ツアー「オリオンを探す少年少女ツアー」のファイナル公演となっている。久しぶりの全国ツアーを経て、待望のワンマン公演に向け、テンション高まるメンバーに今のバンドの動きについて話を聞いた。

アルコサイト 北林英雄(Vo.Gt)

アルコサイト 北林英雄(Vo.Gt)

自分自身に向けて書き続けてきた曲から、今度は聴いてくれる誰かの主題歌に

――アルコサイトに前回SPICEが取材をしたのが5年前になります。今日にいたるまで、バンドの流れはいかがでしたか?

北林英雄(Vo.Gt):前任のドラマーが脱退して、地元の先輩でもある彼(森田一秀)にサポートをお願いして。ツアーやライブを重ねていくうちに、バンドの正式メンバーとして加入したのが2018年かな。

森田一秀(Dr):一緒に演奏しだして、もう4年は経ちますね。

――正式にメンバーとなり、これから頑張っていこうというタイミングでコロナ禍に突入していったかと思います。その間のバンドの動きはどんなものでしたか?

濱口亮(Ba):他のバンドと同様に、配信ライブをメインに動いていましたね。お客さんと対面できずとも活動ができて、勢いを止めずに動けるように。地元で配信ライブをするために、僕がディレクションを担当してライブを続けていました。

――人と会えない時間が多かったコロナ禍、バンドに何か影響はありましたか?

北林:ライブが思うようにできないなか、濱口がライブハウスで働いていたこともあって配信や音響、裏方に精通していたので、彼に相談しながら動いていて。ただ、配信ライブをやろうとしても、そもそもがそんなことをしたことがなくて。ライブの熱量が伝わるのか不安だったので、映像や音質、納得いく形で配信ライブができるようにとにかく相談しあいましたね。楽曲制作については、とにかくひたすら曲を作って、配信リリースも重ねて。コロナ禍はひたすら曲を作った期間でしたね。

――バンドのMVの制作も濱口さんが担当されているとか。頼れる存在ですね。

濱口:そうなんですよ〜(笑)

一同:笑

――コツコツと曲作りを行い、デジタル配信に配信ライブ、MV制作などを繰り返すなかで、今年3月には1st EP「思い出に変わるまで」が全国リリースされました。さらに会場限定盤として、「眠れるわけない」も同日発売。「ライブに行かなきゃ!」という気持ちにさせてくれる作品ですよね。

北林:会場盤でリリースした作品はコロナ禍の期間中に配信したデジタルシングルを収録していて。作詞作曲は僕が担当しているんですけど、今回「眠れるわけない」に収録されているうちの4曲は僕のなかではコロナ禍で起きたことを意識していて。ライブができなくなってしまった時期に初めて書いた曲が「世界が終わる夜に」。会いにいきたい気持ちや衝動を曲にしたものです。他にもこれまではライブハウスで演奏することを想定して、ガツッとくるものをイメージして曲を作っていたんですけど、「さよなら、桜桃の花」という曲はコロナ禍を機にヘッドフォンやイヤホンを使ってひとりで家にじっとしながら聴く音楽を作ってみたいなと思って作った曲で。コロナ禍で溜まった鬱憤であったり、新しいことに挑戦した曲なんです。それをあえてライブ会場限定のCDとして発売する面白さに意味もあります。あと、「夜を越えて」という再録曲があるんですけど、それは僕が18歳の頃に書いたものなんです。いろんな人から「再録しないんですか?」と言ってもらえた曲で、ライブハウスに来てくれる人への感謝の気持ちを込めて改めて録りなおしました。

アルコサイト 小西隆明(Gt)

アルコサイト 小西隆明(Gt)

――「さよなら、桜桃の花」は「眠れるわけない」に収録されている全5曲のなかでも、良い意味で違和感があって。ヘッドフォンやイヤフォンで聴くことを前提とした曲なんだと知ると、すごくよくハマる曲ですね。

小西隆明(Gt):僕がリフと構成、コード進行のおおまかな部分を考えて。それを(北林)英雄に投げて「こんなんどう?」と言いながら作った曲です。そのやり方は今回が初めてで。コロナ禍に入り、ライブでギターを弾くことが圧倒的に減って、家でなんとか発信できないかなと考えたときに「別に自分で作ってもいいやん」と思えたので、その意識から自分でも作り始めるようになりました。

――コロナ禍はメンバー同士ですら、直接会える機会は少なかったと思います。楽曲作りにもやはり影響はありましたか?

小西:家で音楽を作る環境がほしいという強い思いがあり。メンバーが集まって曲を作るより、個人で曲を作ることで、アルコサイトに合うのはもちろん、「こういう曲があってもいいんじゃないかな」と思いながら曲を作っていて。まだ今は、大枠だけを作って、歌詞やメロは(北林)英雄に任せているけど、そういう曲の作り方をするようになりましたね。

――ドラムとベースは自宅での作業に対応するのはなかなか大変そうですが。

森田:ドラムは特に難しくて。電子ドラムを使う人も多いけど、僕はそうでもなく。ギターなら家でも練習できるけど、ドラムだと気軽にスタジオに練習にも行けない。僕はコロナ禍まではそこまで(知識は)強くはなかったんですけど、DTMを勉強するようになりました。楽曲制作で必ずみんなが集まって音作りをするのではなく、大枠はみんなで集まって、後の細かい部分はDTMで、というやり方にシフトできるようになり。ポジティブな考えだと、コロナ禍は勉強になる期間でしたね。※DTM(デスクトップミュージック)=パソコンを利用して楽曲制作をおこなう手法

アルコサイト 濵口 亮(Ba)、森田一秀(Dr)

アルコサイト 濵口 亮(Ba)、森田一秀(Dr)

――濱口さんは配信や映像のディレクションだけでなく、プレーヤーとしても苦労は多かったんじゃないですか?

濱口:みんながDTMのデータ上で曲を作るので、僕もそれに合わせて打ち込みでやってみようかなって。今まではレコーディングの曲作りの段階で、自分で弾いてから曲のフレーズを決めていたんですけど、今回の「思い出に変わるまで」からは打ち込みで作る曲もあって。それは作業的にもやりやすかったので、今後はそれでやっていこうかなと。コロナ禍で、制作面では大きく変わりましたね。

――バンドの音作りは確かな進化があったんですね。作詞に関してはどうですか? アルコサイトは「まっすぐに届く言葉」が印象的なバンドです。「さよなら、桜桃の花」のように家で聴くことを前提にした曲など、言葉にも変化はありましたか?

北林:今回の1stEPの「思い出に変わるまで」は、作詞家の僕としてはファーストアルバムくらいの気持ちで作った作品です。僕のこれまでの作品の歌詞にも表れているんですけど、今までの僕は「自分を探している」「自分は何だろう?」と、自分が書きたいことが何なのか常に探している状態でした。モヤモヤしている自分にも腹が立っていて。1stアルバムから3枚目くらいまでは、自分自身に向けて書いている言葉が多かったんです。自分が前へ進むために、自分のために歌う曲。『逆風に帆をあげろ』というミニアルバムまでがそんな言葉ばかり。「終わらない」という曲があるんですけど、その曲を書き終えたときに、自分のなかで完結した感覚がありました。自分が前に進むために、自分のために言葉を書くことを辞める。その頃から世間がコロナ禍へ突入して、バンドで配信シングルをリリースしようとなったときに、新しい試みで曲を書き始めて。それでやっと自分自身に向けて歌うよりも、聴いてくれる誰かの主題歌になるような曲を作りたいと思うようなったんです。それでやっと形にできたのが「思い出に変わるまで」に収録されている4曲。同時リリースした「眠れるわけない」はバラエティに富んだ曲がそろっていて、それも面白いんですけど、「思い出に変わるまで」は作詞家としての自分が一歩前に踏み出す、その第一歩になる作品かなって思っています。

――確かに、「眠れるわけない」は北林さんが10代の頃に作った過去の作品を再録していることもあってか、「悩み」に触れる言葉が多いように感じました。「思い出に変わるまで」は恋愛の曲、前に突き進もうという決意が伝わる曲などバラエティに富みつつも、受け取る側にも北林さんの変化を感じる部分が多く見えて。思いを言葉にする、その芯となる部分がガラっと変わったんですね。

北林:ガムシャラさとかは今も根底にはあるけど、そのうえで自分のひねくれているとことか、こじらせている部分とかを自分のために歌うんじゃなく、誰かのために歌いたいって思えるようなりましたね。

――作詞の変化について、3人も違いは感じていましたか?

濱口:そうですね。でもひねくれ男なんで(笑)。

森田:たとえば「思い出に変わるまで」に収録されている「赤い春」という曲。青春とか青い春とかよく言われるけど、それをあえて「赤」という、燃え滾るような言葉をチョイスしたその経緯とか聞くと、「なるほどね~」「ひねくれてるな」と(笑)。

小西:「ロックが足りない」という曲の中にも<安っぽいラブソングが>という言葉があるんですけど、そういうところがひねくれなんですよ(笑)

北林:あははは。

「ツアーとリリースを経験して、自分たちはライブバンドなんだと再確認できた」

アルコサイト 北林英雄(Vo.Gt)

アルコサイト 北林英雄(Vo.Gt)

――3人も変化は感じつつも、北林さんのキャラをよく理解しているようで(笑)。バンドは今、より前へ前へ進もうと気合いが高まっている状態です。同時リリースの作品を携えた、久しぶりの全国ツアー「オリオンを探す少年少女ツアー」も、7月15日(金)の大阪・心斎橋JANUSで開催されるファイナル公演を残すばかり。今のバンドのポテンシャルはいかがですか?

北林:ツアーで全国を回ると、「あ、これよな!」と思えるものがあるんですよね。配信でライブをやることはもちろん自分たちで決めたことですけど、コロナ禍でも楽曲制作ではぐったりすることもなく、リーダーの濱(口)を中心に自分たちでできることをやろうと前向きに取り組んで、意味のある期間を過ごせたつもりです。でも、やっぱりお客さんを目の前にしてライブをして、直接目と目を合わせて曲を届ける。CDをリリースして、ライブツアーをして、そのCDをお客さんに手渡す。それは配信ライブでは得られない喜びで、「これや!」という実感がありましたね。

森田一秀(Dr)

森田一秀(Dr)

――森田さんは正式にメンバーに加入して、その後しばらくでコロナ禍に突入したかと思います。アルコサイトのメンバーとして満足にライブができない状況かでもありましたよね。

森田:僕が加入してからはとんとん拍子で全国流通盤の「逆風に帆をあげろ」をリリースして、全国ツアーも回っていて。その後どうしていこうかという話をしていたころにコロナ禍に入ってしまい、ずっとライブができない状態でした。今回のツアーでは、前回ぶりに訪れるライブハウスが何カ所もあります。3年前の自分と重ねて、エモいというか、感傷に浸る部分がありましたね。「もっとツアー回りたい」と、純粋に思いました。

小西:とにかく楽しいんですよね。自分はこんなにもライブが好きやったんやなと、今回のツアーで再確認できて。家にいて自分たちで出来ることをしていくことにも意味があったけど、一番大事にしてきたライブができてなかった。今までの鬱憤とかを発散できてるなって時間しますね。

濱口:みんなが言うように、ライブが楽しい。全国のライブハウスで仲の良いバンドを呼んで一緒にライブができることが何よりうれしくて。今回のツアーではライブハウスやバンドへのブッキングを僕が担当してるんですけど、その作業が思いのほかバタバタすることを思い出したんですけど、それも嬉しい悲鳴で。この作業ができていることが、バンドしてるなと思える。僕は準備段階からワクワクできてましたね。

濵口 亮(Ba)

濵口 亮(Ba)

――ライブハウスで対バンをすることも久しぶりですよね。バンド同士、お互いに刺激を受けることもあったんじゃないでしょうか。

北林:バンドだけじゃなくアイドルと一緒に出演することもあったんですけど、それぞれに収穫できるものがいっぱいありましたね。僕はマンネリをすごく嫌うので、毎回セットリストを変更したりしてて。自分たちも進化して、毎日得るものがある。充実したツアーでしたね。

――セットリストを毎回変更するのは、なかなか大変ではないですか?

小西:同じセットリストは一度もないんじゃない? 毎回、何かしら変化してましたね。

――曲順を変えるだけでも印象も変わるから、観るたびに発見がありそうですね。

北林:「思い出に変わるまで」「眠れるわけない」と、名刺代わりになる作品ができたと思っているので、例え曲を入れ替えても、ライブでは自分なりに落とし込んで表現できるようになりましたね。

――「名刺代わり」になる作品がやっと完成した今。アルコサイト結成当初と今では、理想とするバンド像にも変化がありそうですね。

北林:2013年に結成して、オリジナルメンバーはもう僕しかいません。でも、作詞作曲を担当する僕の気持ちに変化がある。結成当初はすべてのものが気に入らなくて……。

――ひねくれがまだまだ現役だったころですね(笑)。

北林:そうです(笑)。すべてのものに噛みついて、すべてのものを壊したいという衝動を歌にしてて。でも、年齢を重ねるにつれて丸くなった。でも、丸くなった自分は嫌だなという葛藤もある。ここ数年はずっとそのループに悩んでいて。「前のほうが良かったんかな?」と思ってみたり。でも、ずっと壊し続けると周りの人を傷つけちゃうこともある。でも丸くなった自分は面白くないなと思う自分もいる。でも、そのループもコロナ禍を経て、作詞家として抜け出せた感じがあって。いまは変われたことがすごく良かったと思えています。

――過去の作品と聴き比べると、より言葉がまっすぐに届くような感触がありました。日本語での作詞にこだわっているのもあるんでしょうけど、すごく耳に入りやすい。言葉が印象により強く残りますよね。

北林:そうだと嬉しいですね。言葉が届きやすいイントネーションやメロ、譜割なんかも意識はしてて。音楽的なことはここ何年かでメンバーから学ぶことも多くて。

――思いが込められた作品を携えてのツアー。お客さんからの反応も気になりますね。

北林:自分たちが音源を作るときって、その段階ではまだライブでは披露していない曲。ある程度ライブを想定して楽曲を作りますけど、現場でどう変化が起こるかは想像しきれない。ライブを重ねるたびに曲が成長して変化していくのは実感しています。「オリオン」や「ロックが足りない」は特にそう。お客さんとライブを重ねることで変化する曲で、ツアー初日と、ファイナル公演を目前にした今演奏するのでも、全く違うものに感じていますね。

小西:「墓場までもっていくわ」の曲で僕はライブ中に泣いちゃうんですよね。お客さんも同じように泣いている人も多くて、刺さってるなって感じますね。

――これぞ、「ザ・大阪!」という曲ですよね。

小西:僕にも刺さってるんです(笑)。

小西隆明(Gt)

小西隆明(Gt)

――ライブで歌っていたら、横でメンバーが泣いてる。作詞冥利に尽きますね(笑)。

小西:ほんまめっちゃ泣いてるから。また見といて(笑)。ワンマンでも……確実に泣くわ。

北林:(笑)

――「墓場までもっていくわ」は「大阪の女」感がすごい。やしきたかじんさんがしみ込んでいる感じで(笑)。

北林:まさに! やしきたかじんさんの令和版な感じですね。自分たちの地元の歌を他の土地で歌うことで、それぞれの土地の思い出とか記憶とか、いろんなものと重なって共鳴する歌だと思うんです。作詞しているときからそれを意識していましたね。

――ツアーで全国を巡り、バンドも楽曲も成長し、7月15日(金)はいよいよワンマンライブです。

濱口:今日の取材の前にもスタジオに入っていて、ワンマンライブについての話をしてたんです。もう何年ぶりやろうかと、考えたら2020年以来。どんな感じやったかな?というところから始めないとダメで(笑)。

――全国ツアーでライブは楽しいぞという感覚を取り戻しても、ワンマンライブとなるとその感覚はまた少し違ってきますよね。

小西:配信でもワンマンライブはしていたんですけど、やっぱりお客さんを目の前にしてはまた違ってくるなと。

濱口:2時間もライブして、生きてステージから降りてこれるんかなって心配がね(笑)。

一同:笑

濱口:50分でも結構キツイんですよ。(小西)隆明なんか、言葉にならない声出しながら楽屋で倒れてましたからね(笑)。

小西:あんまりにもしんどくて、えずいてたもん(笑)。

――ワンマンライブにむけて、曲の構成はもちろん体力から万全の態勢で挑まないといけないですね(笑)。

北林:セットリストを考えるなかで、自分の気持ちにも変化が起きているから過去の作品なんかは「こん時は尖ってたな。若かったな」とか、正直恥ずかしい気持ちもあります。でも今はそれを新しい解釈で聴けるようになってるし、ちゃんとその曲も向き合える。ずっと演奏してなかった曲も披露する予定です。あの頃の自分が作った曲をいまパワーアップした自分が新たに吐き出せるのは楽しみで。時間も曲数も今まででボリュームがあるでしょうしね。ドラマチックな展開になるんじゃないかなって。期待しててほしいです。

アルコサイト

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――同時リリースの2つの作品、全国ツアーにワンマンライブ。次のバンドの動きも気になります。

濱口:実は次のデジタル配信のシングルリリースが決まっているんです。ワンマンライブの直前、7月13日(水)に「髪を切って」という曲をリリースするんですけど、ツアー期間中に次の曲のリリースが決まったんですよね。バンドをここからさらに攻めていくスケジュールにしようと。でも、ツアー中の制作はめっちゃハードで。いろんな人に協力してもらってようやく完成しました。ツアーが終わる前に、次の最新曲を発表する。次の一歩を踏み出す、そのスピードがバンドを良い感じに進めてくれそうだなって。

――その曲はワンマンライブでの披露は?

北林:それはちょっと秘密で。ほかにも今年はたくさん僕らの名前を耳にすることがありそうで……。

――バンドの勢いはますます大きくなっているんですね。では期待の募るワンマンライブに向けて、最後にファンの方へメッセージを。

北林:今回のツアーとリリースを経験して、自分たちはライブバンドなんだと再確認できたり、ライブの楽しさを改めて知ることもできました。今回の作品が名刺代わりだとお伝えしたのも、今までとは違う風に乗ってバンドが広がっていくのを自分たちでも実感できているからなんです。ライブに来たら実感してもらえると思います。普段言えないこと、口にすると恥ずかしいことも、ライブだと簡単に叫べてしまう。日々の生活の疲れとか、自分なんて……と卑下してしまう人とかがいれば、ライブハウスに足を運んで、僕たちのロックを聞いてほしいですね。

――感情が解放される、そんな場所ですね。ステージで感情がどう爆発するか、楽しみにしています!

アルコサイト

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取材・文=黒田奈保子 撮影=高村直希

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