Spotify、第2四半期は赤字転落 株価10%以上の下落
Spotifyは7月29日、2025年第2四半期(4〜6月)の営業利益が4億600万ユーロ(約691億5,300万円)となり、前年同期比53%拡大したと発表した。有料会員数と全体ユーザー数は堅調な伸びを示したものの、売り上げ目標に届かず、8,600万ユーロの純損失を計上(前年同期は2億7,400万ユーロの黒字)。これを受け、株価は10%以上の下落となった。
総売上高は41億9,300万ユーロと10%拡大。粗利益率は31.5%と1年前から2.3ポイント上昇した。
月間アクティブユーザー数(MAU)は11%増の6億9,600万人と、純増数は第2四半期としては2番目に多い。有料会員数は12%増の2億7,600万人となった。
第3四半期については、総売上高が42億ユーロ、粗利益率が31.1%、営業利益が4億8,500万ユーロになると予想。MAUは7億1,000万人、有料会員数は2億8,100万人にそれぞれ伸びるとみている。
同プラットフォームでは現在、約700万タイトルのポッドキャストと、43万以上のビデオポッドキャスト番組が配信されている。
(文:坂本 泉)
榎本編集長
「昨年、初の通期黒字を達成したSpotifyだが今年Q2は営業利益が5割拡大するも8,600万ユーロの純損失を出した。有料会員も12%増の2億7,600万人なのだが、売上目標が未達でコストを賄いきれなかったのだろう。既に先進国では音楽サブスクが普及したので、ポッドキャストや動画に積極的に投資しており、他方、伸び盛りの新興国も先行投資が進むが先進国と比べ月額が低いという課題がある。参考として、月額をUSD換算するとスイスが約16.5ドル、イギリスが約15.7ドル、アメリカが約12ドル、日本が約6.8ドル、インドが約1.4ドルとなる。日本は結構低めで、ここでも国力の低下が出ている」ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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