音楽生成AI「Suno」、ワーナー・ミュージックと和解・提携 音楽ライブ発見プラットフォーム「Songkick」取得
ワーナー・ミュージック・グループ(WMG)は11月25日、音楽生成AI「Suno」と和解し、画期的なパートナーシップを締結したと発表した。この契約により「音楽の制作、交流、発見の新たな領域が開拓されると同時に、広範なクリエイティブコミュニティーへの報酬支払いと保護が実現する」と主張している。
Sunoはプラットフォームに複数の変更を加え、オプトイン(同意)方式の、より高度でライセンス取得済みの新モデルを2026年にリリースする計画(現行モデルは廃止予定)。今後、有料ユーザーはオーディオをダウンロードできるが、無料プランで制作された楽曲は再生・共有のみ可能となる。月間ダウンロード上限を超える分は、別途課金が必要となる。
同社は併せて、WMGから音楽ライブ発見プラットフォーム「Songkick」を買収した。
WMGは11月19日、音楽生成AI「Udio」と和解し、新たなライセンス取得済みAI音楽創作サービスの開発で協業すると発表。画像生成AI「Stable Diffusion」や音声生成AI「Stable Audio」を手がける英スタビリティーAI(Stability AI)と次世代の責任あるAI音楽制作ツールの開発に取り組むと明かした。
(文:坂本 泉)
榎本編集長
「重要ニュース。Sunoとワーナーミュージックが和解、提携。三大メジャーレーベルでは初となる。本日の別記事で扱うがSunoの評価額は24.5億ドル(約3,800億円)。Sunoに次ぐUdioは既にワーナー、ユニバーサルと和解、提携済み。ソニーはどちらとも和解していない。三大メジャーが揃って包括契約をした音楽AI企業はKLAY社で、これはSuno以上の何かを三社で仕掛けてくると私は見ている。注目点は、Sunoの有料ユーザーはオーディオをDLできるというワーナーとの合意。Udioとユニバーサルの和解ではDLはただちに不可となった」ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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