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HAVEN「I Run」のディープフェイク疑惑、音楽生成AI「Suno」の合法化計画を台無しに?

ビジネス 海外

英国のR&Bシンガーソングライターのジョルジャ・スミスの声をディープフェイクした疑惑でデジタル音楽配信事業者(DSP)から削除されたHAVENのバイラルヒット曲「I Run」の騒動が、音楽生成AI「Suno」の合法化計画を阻む可能性が浮上している。Digital Music News(DMN)が12月2日伝えた。

「I Run」の制作チームは、ボーカルをSunoで加工したことを認めており、スミスの所属レーベルであるFAMMは現在、「I Run」(再録版を含む)に対しクレジット表記とロイヤルティーの支払いを要求している。注目すべきは、FAMMはHAVENの背後にいるさまざまなレーベルやプロデューサーとの連携を試みたものの失敗した経緯があるということだ。提訴となれば、AI音楽、NIL(名前・イメージ・肖像権)盗用、さまざまな新種の著作権侵害問題を巡る著名な法廷闘争に発展する可能性がある。

スミスはSunoと係争中のソニー・ミュージックパブリッシング(SMP)とも契約しており、同社はSunoとワーナー・ミュージック・グループ(WMG)が和解を発表した後も、訴訟を継続する姿勢を見せている。

(文:坂本 泉)

榎本編集長

「ワーナーミュージックとの和解で一歩前進した人気音楽生成AIのSunoだが、今年10月に世界的にバズり倒した「I Run」の声が英国人気歌手ジョルジャ・スミスにそっくりで、制作者がSunoの利用を認めたことからこじれている。いっそジョルジャに録り直しをお願いすれば主要チャート首位すら狙えるのでは、と思っていたが、実はジョルジャ・スミス側は「I Run」側に連携をオファーしていたものの破談した経緯が分かった。I RunはオフィシャルUKチャート9位だったがSuno問題でチャートから抹消。I Runは別の歌手で録り直した曲がSpotifyなどに再アップされている。いろいろともったいない話だ」

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。

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