ディープフェイク疑惑でDSP削除のバイラルヒット曲「I Run」、新バージョンで再登場
ディープフェイク疑惑でデジタル音楽配信事業者(DSP)から削除されたバイラルヒット曲「I Run」が、新たな歌手を迎えた新バージョンでDSPに再登場した。オリジナルとかなり似ており、制作チームはオリジナル同様に爆発的な成功を収めたいと考えているようだ。Digital Music News(DMN)が伝えた。
新バージョンは、実在の人間である歌手ケイトリン・アラゴンのボーカルをフィーチャーした再録版。アラゴンは、同曲をカバーした動画をTikTokに投稿したことでチームに発掘された。
オリジナルは、TikTokでのバイラルヒットをきっかけに、Spotifyなどでチャート入りしたが、英国のR&Bシンガーソングライターのジョルジャ・スミスの声を「ディープフェイク」した疑惑が浮上。各種ストリーミングサービスから削除されるとともに、ビルボードチャートからも除外された。制作チームは、ボーカルを音楽生成AI「Suno」で女性的な声に加工したと明かす一方、同曲がメジャーレーベルから不当に差別されていると訴えている。
(文:坂本 泉)
榎本編集長
「TikTokで今年最もバズった曲候補だったI RunがAI疑惑でSpotifyなどから削除されたが、この度、TikTokerとして人気を上げた歌手ケイトリン・アラゴンをフィーチャリングして再録したバージョンをSpotifyなどに再アップした。前回のバージョンはSpotifyで1300万再生超、オフィシャルUK総合チャートで9位、Shazamのバイラルで1位と爆発的な勢いがあったが、今回はどうなるか。現在、Spotifyでの再生数は16万再生。AIで声をコピーしたのではないかと言われたジョルジャ・スミスとフィーチャリングしていたら、また話題になって勢いが続いたと思うがさすがにそれは実現しなかったようだ」ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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