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Traxsource、AI検出ツールの信頼性を疑問視 「完璧なAI検出を主張するプラットフォームは誇張」

ビジネス 海外

ダンスミュージックのダウンロードプラットフォーム「Traxsource」は2月19日、完全にAIで生成された楽曲を禁止する方針を発表。制作支援ツールとしてのAIを積極的に受け入れている一方で、AI検出ツールの信頼性に疑問を呈しており、Digital Music News(DMN)は「ソニーのAI検出ツールの開発が報じられたほぼ直後に、こうした疑問が投げかけられたことは注目に値する」と述べている。

Traxsourceは、AI生成コンテンツの完全な識別は高コストで限界があるだけでなく、現時点では不可能だと指摘。特に人間の創造性とAIツールを融合させる今日のハイブリッドワークフローを考慮すると、正確な検出はほぼ不可能で、研究者たちでさえ100%の解決策は存在しないと認めているとした上で、「完璧なAI検出を主張するプラットフォームは、現行技術が実現可能な範囲を誇張している。われわれは虚偽の約束よりも透明性を選択する」と自社の考えを示した。

共同通信などは2月16日、ソニーグループがAI生成音楽の学習元となった楽曲を特定する技術を開発したと報じた。

(文:坂本 泉)

榎本編集長

「完璧なAI検出を主張するプラットフォームは誇張している」——プラットフォーム自身がそう言い切った。完全AI生成楽曲を禁止しつつ「検出は現時点で不可能」と認めたTraxsourceの声明が出た3日後、ソニーグループのAI帰属分析技術開発が報じられた。ソニーのアプローチは「どの楽曲が学習に使われたか」の権利関係特定に重点を置き、AI開発者が協力すれば学習データを直接解析、非協力なら既存楽曲との比較推定で算出する。将来的には「ビートルズ30%、クイーン10%」という貢献度の数値化も視野に入れており、実現すれば報酬分配の根拠になりうる。だが研究者たちでさえ100%の解決策はないと認めるように、人間の創造性とAIが混在するハイブリッド制作環境では、どこからが「完全AI生成」かの境界線自体が曖昧だ。グーグルがProducerAIの全出力にSynthIDの透かしを義務付けたのも、検出より「出所の明示」に活路を見出したからだろう。検出か、透かしか、ライセンスか——解決策はまだ誰も持っていない。

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。

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