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曲の人気はいつピークに達するのか? Chartmetricが分析

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音楽データ分析ツールを手がけるChartmetricが、Spotify Top 50のデータセットを基に、現代のポップ・スターダムの儚さを明らかにしている。

Spotify Top 50にランクインしている楽曲の40%近くがリリース当日にピークを迎える一方、65%の楽曲はリリースから1週間以内に人気が下降している。曲の人気が口コミやラジオでのオンエアを通じて徐々に高まっていった時代は終わり、瞬間的な盛り上がりに取って代わられた。チャート入りの期間は、半数近くが1週間以内に消えてしまう半面、20%は90日以上に及んでいる。

アーティスト単位で見ると、Spotifyの上位50曲にランクインした回数(2017年以降)は、約60%が1曲のみ、約80%が4曲以下。たいていのアーティストは、1曲のメガヒットを放つとそれが数日間続くだけで、彼らのポップスターとしての地位は短い。

ランクインしている曲の60%近くは31歳以下のアーティストによるもので、90%近くが36歳以下となっている。

なお、このデータセットは、Spotify Top 50に入ることのない99%のアーティストを捉えていないことに留意する必要がある。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「ヒット曲のサイクルが早くなっている気もするし、ずっとチャートにいる音楽も増えている気もする。ジワ売れと瞬間消費、ストリーミング時代どっちが多くなったの?という疑問に世界的な音楽データ会社Chartmetricが回答。リリースからSpotifyチャートのピークまで0日(つまりリリース日にTOP50インするも下降の一途)が40%、1〜7日が26%、8〜30日が9%、31〜60日が7%、61〜90日が5%、そして91日以上かけてピークに達したジワ売れ曲は12%だった。SpotifyのTOP50に何日残れたかは、0日(つまりリリース日にTOP50インも翌日消滅)が20%、1〜7日が30%、8〜30日が16%、31〜60日が8%、61〜90日が6%、そして91日以上が20%だった。日本ならミセスの楽曲のように3ヶ月以上、チャートに残る曲も確かに増えたが、全体として瞬間消費される曲の方が増えているという二二二極化が起きていると私は読み取った。みなさんの感想はいかがだろうか」

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。