ティアック、24年4月~25年3月期は黒字回復 今期は50%増益を見込む
ティアックは、2025年3月期の連結業績(2024年4月1日~2025年3月31日)を発表した。
売上収益は156億6,800万円(前期比ほぼ横ばい)、営業利益は3億4,000万円(同23.5%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は8,100万円(前期親会社の所有者に帰属する当期損失5,300万円)となった。
音響機器事業の売上収益は110億4,400万円(前期比1.0%増)、セグメント営業利益は12億1,900万円(前期比2.2%減)となった。
プレミアムオーディオ機器(ESOTERICおよびTEACブランド)は、ESOTERICブランドにおいて、SACDプレーヤー、ネットワークプレーヤー、フォノアンプが好調に推移。TEACブランドにおいては、USB DAC、ターンテーブルカテゴリーが堅調に推移した。輸入ブランドにおいては、Tannoyブランド、Klipschブランドのスピーカーが好調に推移。北米販売の成長もあり、プレミアムオーディオ機器全体では、前期比で増収となった。
音楽制作・業務用オーディオ機器(TASCAMブランド)は、BtoB事業において、年間を通じて音響設備工事需要が安定して推移したことにより主力録音再生機と各種周辺機器の販売が好調に推移した。業務用ミキサーは、海外では前年に販売を開始したことによる反動減があり低調に推移したが、次世代IP伝送規格に準拠した放送局案件への導入が進んでいる。BtoC事業においては、クリエイター向け新製品効果により下期において好調な推移となったが、米国市場において上期に販売網の再編成を行った結果、市中在庫調整による出荷減が発生し低調に推移した。その結果、音楽制作・業務用オーディオ機器全体では前期比で減収となった。
情報機器事業の売上収益は39億8,900万円(前期比1.4%増)、セグメント営業利益は2億900万円(同57.0%増)となった。
計測機器は、データレコーダーにおいて、防衛関連向けの大口案件の出荷に加え、第4四半期に上市された新製品の貢献もあり、販売が好調に推移したが、センサーおよびデジタル指示計においては、PCやスマートフォン用の半導体需要が緩やかな回復に留まり、当社製品のコア市場である、これらの半導体の製造装置向け販売が低調な推移となったことから、カテゴリー全体では前期比で減収となった。医用画像記録再生機器は、国内の消化器内視鏡向けレコーダーの出荷が堅調に推移し、フラッグシップモデルの手術画像記録用4Kレコーダーも国内と北米における販売が大きく伸長したことから、前期比で増収。機内エンターテインメント機器は、国内の船舶業界向けの取引が拡大し、機内サーバーも海外パートナー向け販売が開始されたが、海外エアラインによる大口導入が来期に先送りとなった影響で、前期比で減収となった。ソリューションビジネスは、医用向けサーバーの出荷が年間を通じて好調に推移し、前期比で増収となった。
2026年3月期の業績は、売上収益を前期比2.1%増の160億円、営業利益を同2.9%増の3億5,000万円、税引前利益を同152.9%増の1億5,000万円、親会社の所有者に帰属する当期利益を同23.3%増の1億円と見込んでいる。
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