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ヤマハ、24年4月~25年3月期は最終利益55%減 今期は倍増の見込み

ビジネス 音楽業界

ヤマハは、2025年3月期の連結業績(2024年4月1日~2025年3月31日)を発表した。

売上収益は、中国の市況低迷による楽器販売の不振が続いたものの、法人向け音響機器の需要増やデジタルピアノの販売回復に加え、為替の円安による影響もあり、ほぼ前期並みの水準を維持し、前期に対して7億8,600万円(0.2%)減少の4,620億8,000万円となった。事業利益は、実質減収による減益を為替の円安による影響や生産構造改革効果等でカバーし、前期に対し30億6,800万円(9.1%)増加の367億2,100万円となった。親会社の所有者に帰属する当期利益は、ピアノ生産設備の減損等、構造改革費用142億6,300万円を計上したことなどにより、162億9,000万円(55.0%)減少の133億5,100万円となった。

楽器事業は、アコースティックピアノが、中国における市況低迷が継続したことにより大幅な減収。電子楽器は、デジタルピアノの販売及びシェアの回復が寄与し前期並みの収益となった。管弦打楽器は、米国における財政支援の終了により減収。ギターはほぼ前期並みの実績となった。セグメント全体の売上収益は、前期に対し90億9,400万円(3.0%)減少の2,961億円、事業利益は32億4,800万円(12.8%)減少の220億6,800万円となった。

音響機器事業は、個人向け事業が、ホームオーディオの縮小により大幅な減収。法人向け事業は、業務用音響機器の需要増により大幅な増収となった。セグメント全体の売上収益は、前期に対し72億7,300万円(6.0%)増加の1,283億8,200万円、事業利益は54億1,000万円(84.4%)増加の118億2,000万円となった。

その他の事業は、電子デバイスが、車載オーディオが好調に推移したことにより大幅な増収。自動車用内装部品、FA機器、ゴルフ用品は、減収となった。セグメント全体の売上収益は、前期に対し10億3,400万円(2.8%)増加の375億9,600万円、事業利益は9億600万円(47.1%)増加の28億3,200万円となった。

2026年3月期の通期業績予想は、事業環境は依然として先行きが不透明な状況が続いているが、楽器事業の実質増収や、生産構造改革効果等による収益改善を織り込み、売上収益は4,550億円(前期比1.5%減)、事業利益は400億円(同8.9%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は285億円(同113.5%増)としている。なお、2025年4月以降に追加された米国相互関税の影響については、現時点で不透明な要素が多く、業績予想には織り込んでいない。本予想における想定為替レートは、対USドル145円、対ユーロ160円となっている。

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