広告・取材掲載

広告・取材掲載

Spotify、AmazonとYahooのデマンドサイドプラットフォーム経由で広告購入が可能に

ビジネス 海外

Spotifyは10月1日、リアルタイム入札型プログラマティック広告商品「Spotify Ad Exchange(SAX)」について、AmazonとYahooのデマンドサイドプラットフォーム(DSP)経由で利用できるようになったと発表した。

Amazon DSPを利用する広告主は、「初めて」Spotifyの音声・動画広告枠を購入可能となり、これにより「大規模なエンゲージメントの高いオーディエンス」にリーチできるという。

このほか、欧州では、英国のID5と提携。これにより広告主は、同社の「デジタルIDソリューション」を通じて「プログラマティックキャンペーンの高度なターゲティング機能」を利用できるとしている。

Spotify傘下のポッドキャストプラットフォーム「Megaphone」で配信する出版社向けには、プライベートマーケットプレイス取引(PMP)を2026年に導入する計画。セルフサービス型の広告ソリューション「Ads Manager」は、フィンランドのAIを活用した広告技術企業「Smartly」のサービスに統合された。

(文:坂本 泉)

榎本編集長

「Spotifyの広告をYahooやAmazonの広告自動配信システムから出せるようになる。Spotifyは広告事業の立て直しがテーマになっていて、最近も「Spotify Ad Exchange(SAX)」というリアルタイムでSpotifyの広告スペースに入札できる広告取引所を始めたが、今回のYahooとAmazonとの提携は第二弾になる。YahooやAmazonを通じて広告を出しているスポンサーからすると、Spotifyの音楽ファンにも簡単に広告を出せるのはメリットがある。Spotifyの広告事業は全売上の15%前後をずっと推移しているが、これを20%まで引き上げるのがここ数年の目標になっていつつ未達が続いている。スマホとアプリの普及からバナー広告や文字広告よりも動画広告の時代に移動したが、さらにAIの普及で文字メディアへの流入が減っており、こうしたなか音声広告と動画広告を扱うSpotifyには新たな勝機が来ているのは確かだ。推移を見守りたい」

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。