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Spotify、広告事業が苦戦 新ソリューションで巻き返し図る

ビジネス 海外

Spotifyは全体として堅調な業績を上げているものの、広告事業は苦戦している。新広告商品の投入と提携を通じて、状況を好転させたい考えだ。Business Insiderが8月19日伝えた。

Spotifyは広告収入を売り上げ全体の20%に拡大させる目標を掲げている。だが、6月時点の割合は11%にとどまり、長らく横ばいの状態が続いている。第2四半期(4〜6月)の広告収入は前年比0.7%減となり、メディア業界アナリストは成長が頭打ちになった可能性も指摘している。

業界関係者によると、Spotifyの広告事業は、収益性の高いサブスクリプション事業に注力していることが足かせとなっている。また、広告バイヤーは、広告ビジネスの自動化の推進によるスタッフ削減で顧客サービスが低下していると指摘。ポッドキャスト業界関係者からは広告単価が依然として低いとの声が上がっている。

現状の打破を目指し、Spotifyは4月にリアルタイム入札を通じて関連するユーザーベースにアクセスできる広告取引所「Spotify Ad Exchange(SAX)」など複数の広告ソリューションを発表。7月には広告責任者を長年務めたリー・ブラウン氏が退任し、新たなリーダーの選考を進めている。

(文:坂本 泉)

 

榎本編集長

「Spotifyの広告売上が苦戦と報道(Business Insider誌)。売上全体は好調も広告売上は目標だった20%から遠い11%に。ただ上場以来ずっとそのあたりを推移しており、TikTokやInstagramなどネット広告的には競合が増え続けてきた中、広告ソリューションを導入したり、ポッドキャスターを囲い込んだりと色々進めてきたものの、よほどの新機軸がないとむずかしいと思われる。記事にある通り、サブスクが機能するなら広告より儲かるのは当然であり、15年以上かけてひとつの社会実験の結論が出た印象だ」

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。

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