広告・取材掲載

広告・取材掲載

米国の音楽出版収入、2024年は13.4%増の1兆200億円 成長率が原盤市場の5倍に

ビジネス 海外

全米音楽出版社協会(NMPA)によると、米国の音楽出版収入は2024年に70億3,900万ドル(約1兆200億円)と、前年比13.41%拡大。伸びは前年の10.7%から加速し、10年連続で2桁成長を示した。6月11日に開催された年次総会でのデビッド・イスラエライト会長兼CEOの発表を元に、Music Business Worldwide(MBW)などが伝えた。 

主な成長要因は、未払いの使用料の徴収が改善されたためで、全体の27%(20億ドル近く)が「以前はライセンス料を支払う必要がないと考えていたソースからもたらされた」という。 

録音原盤産業の規模は、わずか10年前には音楽出版を220%上回っていたが、その差は60%まで縮んでいる。 

昨年3月のSpotifyによる有料プランのバンドル化により、米国のソングライター・音楽出版社に支払われる強制ライセンス料は、2024年だけで2億3,000万ドル失われた。2032年までの累計損失額は31億ドルと推定されている。 

全米レコード協会(RIAA)によると、2024年の米国の録音原盤収入(卸売りベース)は前年比2.7%増の113億ドル。伸びはインフレ率(2.9%)を下回った。 

(文:坂本 泉)  

榎本編集長「先進国、特にアメリカで音楽サブスクの普及が終わり伸び悩んでいるが、音楽出版(作詞作曲の著作権売上)は相変わらず絶好調で、2024年は前年比13.41%増の70億3,900万ドル(約1兆200億円)に。10年前、サブスクなど音楽ソフト売上(原盤権)の3分の1だった音楽出版の売上は今では3分の2ほどになっている。ストリーミングだけでなくYouTube、TikTok、インスタなどに対応したことで音楽著作権ビジネスは伸び盛りだ増のにに 

 

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。