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Spotify、80組超のアーティストが年1,000万ドル以上の収益獲得

ビジネス 海外

Spotifyは3月11日、ロイヤリティー支払いに関する年次レポート「Loud & Clear」の最新版を公表。2025年にSpotifyから年間1,000万ドル(約15億9,000万円)以上の収益を得たアーティストは80組以上と、20年前(1組)から大きく拡大している。

Spotify単体で年100万ドル以上の収入を得たアーティストは1,500組以上。音楽ビジネス部門のマーケティング・政策担当グローバルヘッドであるサム・デュボフ氏はMusic Business Worldwide(MBW)に「2025年にSpotifyで100万ドル以上の収益を上げているアーティストの80%以上は、同プラットフォームの『グローバル・デイリー・トップ50』チャートにランクインした楽曲が1曲もない」とコメント。彼らは時間をかけて持続的なファン層を築き上げており、リスナーの1%からストリーミング数の1%を獲得できれば、Spotifyで年100万ドルの収益を得るのに十分だと付け加えた。

同プラットフォームで年1,000〜1,000万ドルの各収入帯で収益を得ているアーティストの数は、2017年以降少なくとも3倍に増加。あらゆるレベルでアーティスト数が増えているが、その成長が最も速いのは最上位層だ。一方、同プラットフォームで収入ランキング10万位のアーティストの収入は2025年に7,300ドルを超え、2015年の約350ドルから大幅に拡大。10位のアーティストの3倍のペースで成長している。

なお、これらの数値は、録音権と出版権の両方を含め、Spotify上で発生したロイヤリティー総額を表しており、同社はアーティストが最終的に受け取る金額については把握していないとしている。

(文:坂本 泉)

榎本編集長

Spotifyが公表した年次レポートは、音楽市場の構造変化を示す興味深いデータが揃っている。Spotify上で収益ランキング10万位のアーティストでさえ2025年の収入が7,300ドル(約117万円)を超え、2017年比で約15倍に拡大。しかもその成長ペースはトップ10のアーティストの3倍に達しており、成長が最も速いのは実は中堅・下位層だ。各収入帯でアーティスト数が2017年以降少なくとも3倍に増加したという事実とあわせて、プラットフォームの成長が市場全体の底上げを伴っていることを示唆している。なおSpotifyの世界シェアは約3割のため、他の配信サービスや出版収入を合わせた全体収益はこれらの数字のおよそ4倍規模になる(Spotifyは無料があるのでシェアに対して収入がやや低め)。また、グローバルヒットなしで年100万ドルを達成するアーティストが増えているという事実は、持続的なファン形成という音楽ビジネスの本質がデジタル時代にも有効であることを改めて示しているようだ。ただしこれらの数値は録音権・出版権を含むロイヤリティー総額であり、アーティストへの実際の還元額とは異なる点は念頭に置いておきたい。

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。

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