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「AI生成曲との違いを判別できる成人はわずか3%」 Deezer、1日5万曲のAI生成音楽がアップロード

ビジネス 海外

成人の97%が、完全にAIが生成した楽曲と人間が制作した楽曲を判別することができないーー。フランスの音楽ストリーミングサービスDeezerは11月12日、このような調査結果を発表した。併せて、同プラットフォームで1日にアップロードされるコンテンツのうち、約34%に当たる5万曲超が完全にAIが生成した楽曲だと明らかにした。4月時点の18%、9月時点の28%から大きく拡大している。

同社は今回、10月6日〜10日にかけて、米国、カナダ、ブラジル、英国、フランス、オランダ、ドイツ、日本の成人(18〜65歳)9,000人に調査を実施。2つのAI生成曲と1つの人間制作曲を用いたブラインドテストで、参加者の97%が判別できなかった。52%は判別できないことに不快感を示した。80%は、AIのみで作成された音楽にはその旨を表示すべきだと回答した。

70%は「完全 AI生成音楽が現在および将来のミュージシャン/アーティスト/作曲家の生計を脅かす」と考えている半面、「ストリーミングから完全AI生成音楽を排除したいと考えている」音楽ストリーミング利用者(6,791人)は45%にとどまる。一方、音楽ストリーミング利用者の40%は「完全AI生成音楽は聴かずにスキップする」と答えている。

(文:坂本 泉)

榎本編集長

「成人の97%がAIフル生成曲と人間を判別できない。フランスの大手音楽サブスクDeezerの検証結果で、日本人も含まれる8カ国9000人がテスト対象になった。うち半数の52%が判別できないことに不快感を示した。アメリカでiHeartが取ったアンケートだと75%が「AIがエンタメに関わることに反対」。DeezerはAI製の楽曲を自動判別して「AI生成曲」のラベルを張り、アルゴリズムやおすすめプレイリストから除外する処置を取っている。AI製と知らずに反応すると騙された感があることと、AI生成曲への信頼度の低さが背景にあるが、それは(1)背後のAIプロンプターの人間性が伝わっていて、(2)AI生成曲がその人間性と強く結びついているなら話が変わってくる。この件は本日の別記事(ザニア・モネ)で解説する」

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。

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