Pitchfork、アルバムレビューでコメントと読者評価を導入へ
 
								米音楽メディア「Pitchfork」は10月22日、2026年の創刊30周年を記念し、全アルバムレビューにユーザーが直接コメントを投稿し、アルバムに独自のスコアを付けられる機能を導入する計画を発表した。同メディアがアルバムレビューの掲載を開始してから約30年にわたり貫いてきた「コメント欄の非設置」と「複数意見の非掲載」の方針を転換する。
ユーザーが付けたスコアはコメントの横に表示され、それらスコアが平均化され、アルバムごとに単一の読者スコアが算出される仕組み。現在、読者500人を対象にこれら機能のベータテストが行われている。
IT系メディア「The Verge」は、メディア業界の大半と同様、ソーシャルメディアの普及で近年苦戦を強いられてるPitchforkが「音楽版『Rotten Tomatoes』になろうとしているように見える」と評価している。
(文:坂本 泉)
榎本編集長
「世界で最も影響力の高い音楽ブログと称される「Pitchfork」が大幅なポリシー変更。これまで匿名の音楽評論家たちが忖度無しで新譜を点数化してレビューという過激さで時代を確立したが、30周年に至りコメント欄を解禁し、ユーザー(読者)が独自の採点を新譜に付けられる仕組みを導入する。日本だとテキスト系はナタリーが最も有力だが、時代の流れでInstagramやTikTokのような短尺動画のSNSがネット上の音楽プロモーションの主戦場になったこと、そしてSpotifyやYouTubeなどでの再生数でそのままユーザー評価が見られるようになったことで、ウェブメディアは徐々に影響力を落としている現状がある。記事の通り「Pitchfork」は今後、「音楽版のRotten Tomatoes」を目指す。Rotten Tomatoesは映画ファンが集うユーザー主導型評価サイトで、日本ならFilmarksや映画.comが有名。プロの評論家のレビューとユーザーレビューを合わせたサイトとしては、ゲームニュースの老舗「ファミ通.com」が有名だ」ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
@musicman_nusicman 
 
				



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