Netflixアニメの架空の音楽グループがチャート上位独占 「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」をCEOが語る

Netflix発の長編アニメ「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」が大ヒットする中、同作品に登場する架空の音楽グループの音楽もチャートを席巻している。Music Business Worldwide(MBW)などが伝えた。
このアニメは架空のガールズグループ「HUNTR/X」と悪役のボーイズグループ「Saja Boys」が対決する物語で、Spotifyの米国デイリートップ50(7月23日時点)では、首位にHUNTR/Xの「Golden」(173万再生)、2位にSaja Boysの「Your Idol」(149万再生)がつけた。同作品の楽曲のうち7曲が、上位25曲にランクインしている。
Netflixのテッド・サランドスCEOは7月18日の決算説明会で、バーチャル・アーティストとビデオ・オンデマンド・エンターテインメントとの融合の可能性を見いだしていると表明。長編アニメが「何年も苦戦を強いられている」ことに触れながら、Netflixで最近最もヒットしたのがアニメジャンルであることに「感激している」と述べ、Netflixがこのアプローチを継続することを示唆した。
こうしたバーチャル・グループの背後には実在のタレントがいる。HUNTR/Xは、R&Bシンガー兼ラッパーのAudrey Nuna、シンガー兼レコード・プロデューサーのEjae、シンガーソングライターのRei Amiで構成。Saja BoysにはシンガーのAndrew Choi、シンガー兼俳優のKevin Wooがいる。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「人気曲「Golden」は既に2億再生超えでSpotifyの米国デイリートップ25上位にて7曲を占めたのが、Netflixアニメの架空のK-POPガールズグループ「HUNTR/X」。NetflixのサランドスCEOはこうした成功が出たことに「感激している」とコメント。Netlfixでは既に世界の大人の半数がアニメを見る時代に突入しているが、Netflixオリジナルの長編アニメは苦戦していた中、大きな成功を収めたのはオリジナル・ドラマ路線を仕掛けてNetflixを時代の頂点に導いたサランドスCEOにとっては嬉しいだろう。「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」のハイ・コンセプトは、KPOPガールズグループの女の子たちの正体が魔法と音楽の力で戦うモンスター・ハンターで、適役はイケメン・ボーイズグループ。ちょっと聞いただけでヒットの予感しか無いハイ・コンセプトだ(構図がセーラームーンっぽい)。制作はソニー・ピクチャーズが担当している。サランドスCEOについては拙著2冊めでかなり描いたのでぜひ読んでもらいたい。コンテンツの要を知悉した面白い人物だ」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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