AI音楽生成プラットフォーム「Suno」、ブラウザベースのDAW「WavTool」買収

AI音楽生成プラットフォーム「Suno」は6月26日、ブラウザベースのDAW「WavTool」を買収したと発表した。2032年には66億5,000万ドル(約9,567億円)規模に達すると予測されているDAW市場に参入する。
SunoはWavToolについて、VSTプラグインとの互換性、サンプルに忠実な編集、ライブレコーディングといった「プロ級の音楽制作機能を兼ね備えた初のブラウザベースのDAW」と説明。WavToolには、ステム分離や自動MIDI生成などのAI機能も統合されており、リアルタイムの音楽編集のためのアプリ内チャットボットも運用されている。
今回の買収により、WavToolのチームがSunoに加わることになる。取引金額などは明かされていない。
Sunoは6月初め、編集インターフェースを刷新。最大8分のオーディオのアップロード、歌詞の差し替え、ステム分離などが可能となった。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「人気急上昇のバンドVelvet Sundownが実は生成AIだった記事を本日上げたが、そのアルバムの生成でも使われたSunoが「プロ級の音楽制作機能を兼ね備えた初のブラウザベースのDAW」というWavToolを買収。VSTプラグインにも対応し、ステム分離(楽曲をボーカル、ドラム、ベース、ギターなど、個々の楽器パートごとに分離する技術)やMIDI生成などAIを活用した機能も統合される。先のVelvet Sundownは楽曲を生成する際、Sunoのペルソナ機能を利用して自己同一性を演出するなど、AIは文章ひとつで楽曲を生成する段階を過ぎ、様々なカスタマイズを施してDAWで生音と組み合わせて編集・創作するツールになろうとしている。」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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