テンセント・ミュージック、中国最大のオーディオ・プラットフォームを3,500億円で買収も

中国最大の音楽配信サービス運営会社テンセント・ミュージック・エンタテインメント・グループ(TME)が、同国最大のオンライン・オーディオ・プラットフォーム「シマラヤ(Ximalaya、喜馬拉雅)」を24億ドル(約3,500億円)で買収することで交渉している。関係者の話として、ブルームバーグが4月25日伝えた。
早ければ数週間以内に合意に達する可能性があるという。報道について、テンセントとシマラヤは共に、コメントを控えている。
シマラヤの株主には、TMEの大株主であるテンセント・ホールディングスのほか、バイドゥ(百度)、ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)が含まれていると報じられている。シマラヤの月間アクティブユーザー数(MAU)は、2023年時点で3億300万人だった。
この買収が実現すれば、近年ポッドキャストやオーディオブックの拡大に注力しているSpotifyのような世界的なストリーミング配信大手と、より直接的に競合することになる。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「シマラヤは中国では5人に1人が使っていると言われるオーディオブックとポッドキャストのプラットフォームだが、中国最大の音楽会社テンセント・ミュージックが約3,500億円の巨額で買収を検討中とブルームバーグが報道。近年、音楽サブスク内での音楽離れというかノンミュージックのオーディオコンテンツの伸びが顕著でSpotifyもVodcastやオーディオブックに注力しているとは5年前の本でも書いたが、日本でも他人事ではなくレコ協調査でも音楽の無関心層は2015年の16.2%から2024年には46.4%に急増しており、何度も繰り返して恐縮だが音楽産業としてはVodcastやオーディオブックでの音楽の利用を促進し、音楽との接点を増やしていく必要がある」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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