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InstagramとX、TikTokからの米ユーザー確保に奔走 インフルエンサーに金銭支払いなど

ビジネス 海外

TikTokの米国事業の行方が不透明な中、競合プラットフォームがユーザー確保に注力している。 

米メタ・プラットフォームズは、TikTokのインフルエンサーに、Instagramリールに活動の場を移すよう金銭の支払いをオファー。Business Insiderが入手した契約書によると、Instagramリールに投稿されたコンテンツを3カ月間独占することなどを条件に、月額2,500〜5万ドル(約39万〜776万円)を支払うとしている。 

提案内容はさまざまで、メタは既にTikTokで100万人以上のフォロワーを確保しているクリエーターをターゲットにしているようだ。 あるクリエーターには、6カ月間に制作されたコンテンツに対して30万ドルの支払いが提示されたという。 

一方、Xは1月20日、米国で縦型動画専用フィードの提供を開始。グローバル展開も進行中で、既にインドやオーストラリア、一部の欧州市場でも利用できるようになっている。なお、当初の対象はiOSユーザーのみとなるが、将来的にはAndroidユーザーにも拡大される見通しという。 

(文:坂本 泉)  

 

榎本編集長

「メタ社が100万人以上のフォロワーを持つTikTokインフルエンサーに送っていた「月額2,500〜5万ドル(約39万〜776万円)を払うからInstagramに乗り換えて」という契約書をBusiness Insiderが入手。きっかけは米国TikTok禁止法だが、こうした専属契約は音楽業界では100年以上の歴史があり、1903年、蓄音機メーカーだったビクターがイタリアの人気オペラ歌手エンリコ・カルーソーと専属契約してレコードを出したのが始まり。蓄音機を発明し世界最初のメジャーレーベルを立ち上げたエジソンは著名アーティストに高値を出すのは反対だった。理由は音楽をなるべく安く民衆に解放するという自身の発明の目的に反していたから。だがプラットフォームの普及が進むとキラーコンテンツの取り合いが始まる。こうした流れはそれから100年以上過ぎた現在もTikTokやInstagramの戦いでも変わっていないし、我々の死んだ未来も変わらないだろう」 

 

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。

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