ワーナー・ミュージック、DIY配信プラットフォームを閉鎖
ワーナー・ミュージック・グループ(WMG)傘下のDIYアーティスト向けデジタル配信プラットフォーム「Level Music」は9月26日、2025年にサービスを終了すると発表した。今後は、同グループのインディペンデント・レーベルおよびアーティスト・サービス部門であるADAにリソースを集中させる。
WMGは2018年、Level Musicを立ち上げた。音楽ディストリビューター最大手のBelieve(フランス) 傘下のTuneCoreの競合に当たり、SpotifyやApple Musicといった主要ストリーミングサービスや、TikTok、Instagramなどソーシャルメディアプラットフォームへの配信サービスを提供している。
Level Musicは同日、新規コンテンツの提出や既存リリース分の編集に関する受け付けを停止した。11月18日には、 全てのリリース曲がDSP(デジタル音楽配信事業者) から自動的に削除される。なお、アーティストは期日前にコンテンツの一部または全ての削除を要請することも可能。2025年7月31日をもって、全ての業務および配信契約を終了する。
かつてユニバーサル ミュージック グループ(UMG)もDIYアーティスト向けデジタル配信サービス(Spinnup)を展開していたが、2022年に閉鎖された。
(文:坂本 泉)
榎本編集長
「ワーナー・ミュージックが傘下のDIYアーティスト向け配信プラットフォームLevel Musicを閉鎖。春にはTuneCoreの親会社Believeの買収を試みるも同社は独立を選んでいた。今後は機械的な配信手配はディストリビューターに任せ、じぶんたちはインディーズレーベルとアーティスト・サービスに注力するというのは合理的な判断だ。アーティスト・サービス(レーベル・サービス)とは既存のメジャー契約と異なり、楽曲の権利はアーティストが保有したままプロモーションやマネジメントなどでレーベルから支援を受け、レーベルと売上をシェアする新形態。インディーズからトップアーティストまで需要がある。DIYとインディーズの世界売上が急成長するも彼らもプロモーション等で困っているという時流に合った仕組みで今後、日本のレーベルでも同様の動きがあると見ている」ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。
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