音楽生成AI「Suno」CEO、「自社は音楽業界の減量薬」
音楽生成AI「Suno」のマイキー・シュルマンCEOは、1月19日に公開された英紙ガーディアンとのインタビューの中で、同社が提供する効率性は音楽業界の多くのプロフェッショナルが既に活用しているが、認めるのをためらっているものだと主張。Sunoを「音楽業界のオゼンピック(減量薬)」と表現し、「誰もが利用しているが、誰もそのことを話したがらない」と話した。
シュルマン氏によると、Sunoはアーティストの代わりとなるものではなく、音楽制作をより身近にし、ワークフローを効率化し、単に演奏するだけでなく「音楽で遊ぶ」ことを可能にする「ツール」として設計されている。AI時代においても「世界最高の音楽」を作りたいと願う人たちは、依然として何千時間もかけて技術を磨く必要があると断言した。
今後の優先戦略は、より多くの主要権利保有者とのライセンス契約締結により法的・評判リスクを低減することで、昨年発表したワーナー・ミュージック・グループ(WMG)との和解・契約がレーベルとAI企業間の共存モデルとして提示されている。ただ、WMGとの契約は依然として詳細不明で、クリエイターらの懸念材料となっている。
(文:坂本 泉)
榎本編集長
「SunoのCEOが「多くのプロが利用しているが誰も話したがらない」とガーディアン紙に語った。他にも色々と印象的だったのが「音楽で遊ぶ」ツールとして設計しており、AI時代であっても最高の音楽を作るには何千時間もかけて技術を磨く必要があると語った点。これは方々の音楽業界人と意見交換していても同じ考えの人が多く、制作経験とマーケティング経験のあるA&Rやプロデューサーがその専門知識で作ったAI音楽がヒットする事例も今後、出てくるだろう。UKオフィシャル・チャート9位になったHAVEN「I Run」がその嚆矢といえる」ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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