Meta、10代のインスタ利用を保護者が見守りできるファミリーセンターを日本でも導入

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ファミリーセンター

Metaは米国時間6月21日より、保護者が子どもの利用を管理しやすくするファミリーセンターを日本でも順次導入し、Instagramと全てのMeta Questヘッドセットで利用できるようになると発表した。

ファミリーセンターは、Metaが提供するプラットフォームにおける10代の利用者のオンライン体験を保護者が見守り、サポートしやすくなるようなツールやリソースを提供する場で、専門家や保護者、若年層の利用者の協力のもと開発した。

今年3月、米国の利用者を対象にInstagramで先駆けて導入しており、将来的にはInstagramやMeta Quest製品以外にも対応し、様々なプラットフォームでの体験を一箇所から管理できるようにするとのこと。

ファミリーセンターには保護者に向けた教育ハブが用意されており、専門家によるリソース、子どものオンライン体験を管理する上で役立つ記事や動画、ソーシャルメディアについて子どもとどのように話すべきかといったトピックに関するヒントなどにアクセスすることができる。また、ペアレンタルコントロールツールの使い方を説明するチュートリアル動画を見ることもできる。

さらに、日本でファミリーセンターを導入するにあたり、これまでにMetaが国内向けに制作してきた「保護者のためのInstagramガイド」などの各種リソースや、NPOパートナーが提供するサイトへのリンクなども紹介している。

利用者、特に10代を含む若年層の利用者に安心安全なオンライン体験を提供することは、Metaにとって最も重要な取り組みのひとつだ。ファミリーセンターは長期的なプロジェクトで、今回の導入はその第一歩にあたる。子どもにとって何が最適なのかを理解している存在である保護者にツールやリソースを提供することで、子どもの体験を管理しやすくなるようサポートする。ファミリーセンターは今後もアップデートを続け、ペアレンタルコントロールツールにも順次オプションを追加するなど改善していく予定だ。

またMetaでは、専門家や保護者、若年層の利用者の協力を得ながら安心安全のための取り組みを進めている。たとえば日本では、InstagramやMeta Questを含むVRを利用している10代の利用者とその保護者が参加するセッションを実施し、子どものソーシャルメディアやVRの利用についての現状や、安全性やプライバシーを含む懸念、保護者による管理についての考え方などについてフィードバックを得ている。加えて今月上旬には、関係省庁や、国内のセーフティーパートナーNPO、子どものネット利用の研究や啓発に携わる有識者などの協力を得て、子どもの安心安全なオンライン体験を実現するにあたっての課題について意見交換を行った。

子どものソーシャルメディア利用、いじめや不登校などの問題に見識が深く、有識者によるラウンドテーブルにも参加した兵庫県立大学 環境人間学部 准教授の竹内和雄氏は、以下のように述べている。

「高度情報化社会を生き抜いていく青少年にとって、インターネット上でどうふるまうかは非常に大きな課題です。安全にネットを活用するためには、早い段階から子どもと保護者双方がお互いの意見やプライバシーを尊重しながらしっかり話し合い、お互いが納得した上で利用することが効果的です。そういう意味で、Metaが導入する「ファミリーセンター」は画期的です。子どもと保護者が一緒にインターネット利用について話し合うための問題提起や話題がふんだんに提供されていることはもちろんですが、「利活用」を前提とした前向きなメッセージにあふれているからです。この場所を、日本の親子が活用しやすいものにしていくのは、私たち日本の大人の責任だと考えています。これからの日本のインターネット対策のモデルにしていける取組だと評価しています。」

Metaは、「専門家と協力を重ね、保護者や若年層の利用者のフィードバックを得ながら、機能の開発や改善、啓発プログラムなどに継続して取り組んでいきます」と伝えている。

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