ワーナーとベイン、楽曲カタログ合弁ファンドの資本増強 16億5,000万ドル規模に拡大
ワーナー・ミュージック・グループ(WMG)と米投資ファンドのベインキャピタルは、両社の楽曲カタログ買収合弁事業に対し、それぞれ1億ドル(約153億ドル)の追加出資を確約した。2月5日付の米証券取引委員会(SEC)の提出書類から明らかとなった。
WMGとベインは昨年7月、同折半出資事業「ベートーヴェンJV1」を設立。同合弁事業の規模は、従来の12億ドル(自己資本5億ドル+負債型の資金調達最大7億ドル)から16億5,000万ドルに拡大された。
Music Business Worldwide(MBW)によると、両社は今回の増資について「同合弁事業は素晴らしいスタートを切った。強力なパイプライン、最近締結された、あるいは間もなく締結される複数の契約、そして既に高い生産性を証明している初期段階の協業を踏まえ、共同出資額を2億ドル増やすことを決定した」と説明している。
WMGは先にデフトーンズの楽曲カタログ取得で合意したと噂されているが、この取引がベートーヴェンJV1経由かワーナー単体によるものかは不明だ。また、WMGはかねて、レッド・ホット・チリ・ペッパーズの原盤権を約3億5,000万ドルで取得することを検討していると報じられている。
(文:坂本 泉)
榎本編集長
「世は音楽カタログ大争奪時代。ワーナー×ベインの合弁『ベートーヴェンJV1』が12億ドルから16.5億ドルに拡大。ソニー×GICは20億〜30億ドル、ユニバーサルはChord Music Partnersと連携し、3大メジャーがいずれも外部の巨大資本と組んで争奪戦を繰り広げる構図が鮮明になった。噂されるデフトーンズのカタログ取得は推定4,100万〜7,500万ドル。TikTokでのバイラル復活で2023〜25年の米国ストリーミングは年平均13億回、フィジカル売上も2017年の3.1万枚から2025年は58.3万枚へ急成長しており、「結成30年で史上最大の人気」(Chino Moreno)という絶好のタイミングでの売却だ。レッチリの原盤権(約3.5億ドル)も検討中と報じられており、実現すれば合弁の目玉案件となる。音楽著作権がオルタナティブ投資の主要アセットクラスとして完全に定着した」ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
- SEC提出書類
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