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世界の音楽出版市場、今年は100億ドル突破も 伸びは録音原盤市場を上回る見通し

ビジネス 海外

英調査会社オムディア(Omdia)は10月20日、世界の音楽出版市場が今年初めて100億ドルの大台を突破するとの見通しを発表した。2029年に130億ドル、2030年には140億ドルを超えると予測している。

2025年の音楽出版市場の成長率(予想)は9.6%と、録音原盤市場の5.2%を上回る見込み。ただ、拡大ペースは両市場とも2030年まで毎年鈍化するとみている。

出版市場の2030年までの年間平均成長率は5.4%で、同年の市場規模は140億4,000万ドルに達すると予想。売り上げの大部分を占めるデジタル収益は2025年の60億ドルから、2030年には86億7,000万ドルとなる見通しだ。デジタル分野の年平均成長率は6.7%と予想している。

両収益源を合わせた総収益に占める出版の割合は2030年には21%と、2024年の18.9%から上昇する見込み。

オムディアのシニア・プリンシパル・アナリストであるサイモン・ダイソン氏は「音楽出版業界は過去数年にわたり好調を維持している」ものの、「音楽ストリーミングの成長鈍化は避けられない」と述べた。

(文:坂本 泉)

榎本編集長

「世界の世界の音楽出版市場(作詞作曲)が今年、大台の100億ドル突破(約1兆5千億円 Omdia調べ。正式発表はCISACがいずれ出す)。マスター音源にまつわる音楽ソフトの世界売上は昨年、296億ドル(約4兆4千億円 IFPI)。記事のとおりサブスクとSNSに著作権管理団体が適応したことで音楽出版は黄金時代が続いており、成長率も今年は音楽出版の方が9.6%と、録音原盤市場の5.2%とダブルスコアを付ける勢いだ。昨年からQueenのカタログ買収12.7億米ドル、Michael Jacksonのカタログ買収6-7.5億米ドル(50%権利、全評価額12-15億米ドル)など音楽出版カタログの大型投資が続いている」

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。

@musicman_nusicman