YouTube、AIで動画を無断編集 ユーザー反発

YouTubeがクリエイターに無断で、AIを使用してショート動画を編集していることが分かり、一部のコンテンツ制作者が不安を感じている。公共放送BBCなどが伝えた。
ソーシャルメディアで6月以降、一部のクリエイターから肌の質感が不自然に滑らかに見える、布のひだが誇張されている、耳などの細かい部分が時折歪んで見える、といった報告が寄せられていた。これら調整の一部はわずかなものだが、YouTubeが同意なしに他に何を変更しているのか疑問を抱かせるには十分だ。
YouTubeの編集・クリエイター連携責任者であるレネ・リッチー氏は8月21日、X(旧Twitter)でクリエイターの質問に返答する形で、一部のショート動画を対象に、動画処理中に「ぼかし除去、ノイズ除去、鮮明度向上」を行う「従来型の機械学習」をテストしていると明かした。ユーザーが動画を録る際に現代のスマートフォンが施す画質向上機能に例え、全く新しいコンテンツを生み出す「生成AI」とは異なると強調した。
一部のユーザーは、YouTubeがこの無断編集を過小評価していると主張している。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「YouTubeのショート動画がiPhoneの写真のように自動補正されているとBBCが報道。記事にある通りYouTube側はただの機械学習のぼかしノイズ除去だったらしいが、自分の作品が生成AIと混ぜられることへの潜在的な嫌悪感をあぶり出すことになったようだ。YouTubeはこの機能が嫌ならオフに出来るオプトアウトに変更して対応する予定だ」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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