Apple Music、ユニバーサル ミュージックと「サウンドセラピー」展開
Apple Musicは、ユニバーサル ミュージック グループ(UMG)と提携し、オーディオウェルネスコレクション「サウンドセラピー」を展開。ユーザーが既に知っている曲を特殊な音波とブレンドすることで、リスナーがより良い集中やリラックス、睡眠を得られるようデザインされている。
このコレクションは、UMG内のオーディオ・ウェルネスに特化した内部研究チーム「Sollos(ソロス)が制作。科学的研究による裏付けとUMG独自のオーディオ技術を基に、音波、音響心理学、認知科学の力を活用している。
「フォーカス」「リラックス」「スリープ」の3カテゴリーがあり、楽曲はそれぞれ、脳の特定の反応を促すオーディトリービートやカラードノイズによって強化されている。カタログには、イマジン・ドラゴンズ、ケイティ・ペリー、ケイシー・マスグレイヴス、ルドヴィコ・エイナウディら著名アーティストの人気曲が含まれる。
(文:坂本 泉)
榎本編集長
「ユニバーサルミュージックがApple Musicと提携してサウンドセラピー系のコンテンツを開始している。記事にある通り、既存のムードミュージック系プレイリストが以前、記事でも紹介した覆面の「ゴーストアーティスト」が再生の大半を占めている一方、ユニバのものはイマジン・ドラゴンズ、ケイティ・ペリー、ケイシー・マスグレイヴス、ルドヴィコ・エイナウディなど著名アーティストの楽曲が積極的に利用されている。サウンドセラピー系は音楽サブスクの隠れた人気コンテンツで、150億再生を達成したある「ゴーストアーティスト」を記事で紹介したが、彼らは覆面でプロダクションと契約して楽曲を生産しており、メジャーレーベルからするとこの市場で立ち遅れているという状況にあった。無機質な環境音楽より慣れ親しんだ音楽形式で癒やしを求める層も大きいので、こうした流れは拡大するだろう。いわゆるウェルビーイングの市場規模は日本で約38兆円と予測される隠れた大規模市場で(Global Wellness Economy Monitor 2024)、ここといかに音楽が関わっていくかもまた隠れたフロンティアだ。私も仕事中や睡眠中にサウンドセラピー系のプレイリストを愛用している」ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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