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ユニバーサルミュージック、第2四半期も増収増益 ストリーミング好調もフィジカルは2桁減

ビジネス 海外

ユニバーサル ミュージック グループ(UMG)は7月31日、2025年第2四半期(4〜6月)の売上高(恒常為替レートベース)が前年同期比4.5%増の29億8,000万ユーロ(約5,074億1,000万円)になったと発表した。

部門別に見ると、音楽ソフトは22億2,400万ユーロで実質3.9%増加。うち、サブスクリプション(※有料ストリーミング配信)は8.5%増の11億9,700万ユーロ、ストリーミング(※無料ストリーミングにおける広告売上の分配)は9.1%増の3億5,800万ユーロだった。ダウンロード・その他デジタルは50.0%拡大。フィジカルは12.4%、ライセンス・その他は6.5%それぞれ縮小した。

音楽出版は実質14.5%のプラス。マーチャンダイズ・その他は12.7%落ち込んだ。

EBITDA(利払い・税引き・償却前利益、特別損益除く)は実質7.3%増の6億7,600万ユーロ。これをベースとした利益率は22.7%と、1年前から0.6ポイント改善した。

ボイド・ミュアー最高執行責任者(COO)はサブスクリプション売り上げの拡大について「契約者数の増加によるもので、値上げ効果はかなり少ない」と説明。米国や日本を含むARPU(1ユーザー当たりの平均売上高)の高い市場での堅調な伸びに支えられたとしている。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「ユニバーサルミュージックの今年Q2売上は前年同期比4.5%の約5,074億に。サブスク売上はQ1の9.5%増から今期Q2は8.5%増に。先進国でのサブスクの成長鈍化が懸念されたが好調で、ミュアーCOOは米国・日本などで契約者数が堅調に伸びたとコメントしており、ただ、Q1ではフィジカルが15.4%伸びたのが、今期は12.4%減となっている。音楽出版はQ1で9.5%増が今期は14.5%増とますます好調だ。物販系が芳しくなく、Q1が5.1%減が今期12.7%減になっている。YouTubeやTikTokなどストリーミング売上(広告売上)はQ1が0.3%の微増とインフレ以下だったが、今期は9.1%増と勢いを回復している」

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。