NexTone、24年4月~25年3月期は57%増益 今期は75%増を見込む

NexToneは、2025年3月期の連結業績(2024年4月1日~2025年3月31日)を発表した。
売上高は194億1,200万円(前年同期比144.5%)、営業利益は10億500万円(同154.9%)、経常利益は10億2,800万円(同157.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億9,200万円(同130.3%)となった。
既存事業が安定的に推移したことに加え、前期において第3四半期から連結していたレコチョクグループの損益計算書を、今期は通期で連結したことにより、売上高が大幅に増加した。
著作権管理事業は、インタラクティブ配信にかかる使用料徴収額はストリーミング音楽配信市場と動画配信サービス市場の引き続きの拡大により前年同期比117.5%となった。録音権にかかる使用料徴収額は、アイドル系楽曲の音楽ソフト等における利用が好調に推移し前年同期比129.6%、放送・有線放送にかかる使用料徴収額は当社管理楽曲の番組利用や管理楽曲数の順調な増加等により前年同期比124.6%となった。また、海外地域における使用料徴収の精度向上と効率化に向け、米国の著作権管理事業者との徴収代行契約の締結に加え、全世界のYouTube動画視聴における使用料の直接徴収を開始。徴収額全体では前年同期比122.5%となり、当社発足以来9期連続の増加となった。
以上の結果、売上高は15億2,400万円(前年同期比123.3%)、セグメント利益は6億9,200万円(同132.2%)となった。
また、委託権利者や管理楽曲が順調に増加し、他管理事業者からの移管として2025年4月から当社が新たに著作権管理を受託する9,871楽曲(うち、新規移管による純増5,738楽曲、委託範囲拡大4,133楽曲)の移管も実施した。
デジタルコンテンツディストリビューション(DD)事業は、ストリーミング音楽配信市場と動画配信サービス市場の伸長を背景に、取扱原盤の増加に加え、同社の強みであるアニメ・ゲーム関連及びVTuber等のネットクリエイター関連の原盤が日本及び海外で多く使用されたこと等により、売上高は前年同期比128.1%と大幅増収となった。一方で、レコチョクにおけるDD業務のサービス開始の遅延により、システム開発等の投資が継続して発生した。
以上の結果、売上高は96億8,800万円(前年同期比128.1%)、セグメント利益はレコチョクにおけるシステム開発等の先行投資を吸収し9億6,200万円(同122.5%)となった。
音楽配信事業は、個人向け主力サービスである「dヒッツ」のサービス料金を2024年12月より改定したことが奏功し、安定的に推移。店舗向け映像・BGM配信サービスの契約店舗数拡大や結婚式場向けBGM配信サービスの導入式場数拡大等にも取り組んだ。
以上の結果、売上高は75億8,500万円(前年同期比190.7%)、セグメント利益は13億3,700万円(同236.6%)となった。前期においてはレコチョクグループの損益計算書を第3四半期から連結していたため、当期との連結期間の相違による影響により、前年同期比で大幅な増収増益となった。
キャスティング事業やシステム開発・保守運用事業、レコチョクにおけるレコード会社・音楽プロダクション向けソリューション事業、及びエッグスにおけるインディーズアーティスト向け活動支援のエージェント事業等が含まれる「その他」事業は、キャスティング事業において、人気グループのコンサートや人気ミュージカルのライブビューイング等を実施。また、レコチョクのソリューション事業において、音楽業界向けのシステム受託開発等への投資を行った。一方で、ソリューション事業における既存サービスの拡大やエッグスのエージェント事業における新規サービス開始が計画より遅延した。
以上の結果、売上高は14億9,700万円(前年同期比114.5%)となり、サービス遅延の影響により、セグメント損失は4億2,500万円(前年同期は8,000万円の損失)となった。
2026年3月期の連結業績予想については、売上高が230億円(前年同期比118.5%)、営業利益が18億円(同179.1%)、経常利益が18億円(前年同期比175.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益が12億円(前年同期比173.3%)を見込んでいる。
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