東京・ヤマハ銀座店にて第3弾「楽器の木」展を開催、木材の多様性に向き合う「ダイバーシティクラリネット」を展示

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「ダイバーシティクラリネット」(左からFUMOKU、SHIRATA、右上IRIKAWA、右下KINTSUGI)

ヤマハは、楽器に使用する木材についての情報や、当社の木材や森林保全への取り組みを紹介するとともに、関連する試作品の展示を行う「『楽器の木』展」第3弾を12月6日より東京・ヤマハ銀座店にて開催する。

今回は「ダイバーシティクラリネット」のプロトタイプ4種「KINTSUGI」「SHIRATA」「FUMOKU」「IRIKAWA」を第1弾の「アップサイクリングギター」、第2弾の「サステナブルキーボード」とともに2024年5月27日まで展示する。

ダイバーシティクラリネットは、均一性を重視する生産工程では使用しない木材をあえて採用。木材の成長過程で生じるひび割れや欠け、穴など天然の木材の多様性をいかし、個性的なクラリネットを製作した。KINTSUGIは、伝統的な日本の修理技術である「金継ぎ」を用いて木材の欠陥を金で繕い装飾している。またSHIRATA、FUMOKU、IRIKAWAは、白太(しらた)、斑杢(ふもく)、入皮(いりかわ)などの欠点を木材の多様な個性として引き立たせた唯一無二のクラリネットとなっている。

同社はダイバーシティクラリネットの製作を通して、限りある自然素材を効果的に活用しながら木の個性と向き合い、それぞれの持ち味をいかす方法を模索している。同時に、欠陥のある木材を部分的に補うことで資源の有効活用を目指す研究や、木片を活用する成形木材技術や汎用木材を活用する積層木材の研究も進め、従来の無垢材に代わる新たな素材の開発にも取り組んでいる。

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