オンキヨー 18年4月〜12月期、21.6億円の経常損失

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オンキヨーは2月14日、2019年3月期 第3四半期連結業績(2018年4月1日〜12月31日)を発表した。

当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が前年同期比10.0%減収の336億500万円、営業損益が前年同期比4億2.000万円減益の15億5,800万円の営業損失、経常損益が前年同期比1億1,500万円減益の21億6,300万円の経常損失、親会社株主に帰属する四半期純損益が特別損失に投資有価証券評価損2億6,100万円を計上したが、投資有価証券売却益16億4,400万円等を特別利益に計上し、前年同期比17億1,500万円改善の4億7,200万円となった。

AV事業の売上高は、欧州ではステレオアンプ/レシーバー、国内ではUltra HDブルーレイ再生に対応したユニバーサルディスクプレーヤーなど高付加価値製品が好調に推移し、北米では主力AVレシーバーが大手量販と専門性の高いカスタムインストレーションの各販売チャネルで安定した販売を続けたものの、欧州子会社の事業移管当初に発生した出荷トラブル等による機会損失や、国内市場の縮小が響き、前年同期比7.3%減収の228億1,200万円となった。

損益は、構造改革や欧州子会社の事業譲渡による販売効率の強化が進んだものの、売上高減少による売上総利益の減少が響き、前年同期比3億3,100万円の減益となる11億4,100万円のセグメント利益にとどまった。

デジタルライフ事業の売上高は、欧州・国内ともに高付加価値のワイヤレスイヤホンや聴こえサポート商品が堅調に推移したものの、市場の二極化が進んだことや米国の新規チャネルの販売が計画を下回り、前年同期比30.7%減収の52億5,400万円となった。

損益は、構造改革やAV事業との企画・生産・品質管理・販売までの業務統合による効率化が進み、前年同期比2,200万円増益となったが、売上高減少による売上総利益の減少が響き、4億2,200万円のセグメント損失となった。

OEM事業の売上高は、基幹カテゴリの車載用スピーカーや強化する「Sound by Onkyo」などのサブブランドを付したテレビ用スピーカーの販売が好調を維持し、コールセンター・修理の業務受託サービスが堅調に推移したことから、前年同期比8.0%増収の55億3,800万円となった。

損益は、インド合弁会社の生産体制の整備や加振器・AI/IoTの戦略分野に関する投資費用に加え、業務受託関連サービスの費用が増加したことにより、前年同期比2億8,400万円減益の5億5,600万円のセグメント損失となった。

業績予想は、5月25日公表の売上高が520億円、営業利益が20億円、経常利益が12億円、親会社株主に帰属する純利益が10億円から、売上高が460億円、営業利益が1億円、経常損益が8億円の経常損失、親会社株主に帰属する純利益が6億円へ下方修正する。

修正の理由については以下の通り。

売上高は、欧州子会社における倉庫移管や事業譲渡時の出荷体制整備の遅れに伴う販売機会損失に加え、ここ数年縮小が続く国内ホームオーディオ市場が当期は予想をこえる落ち込みとなり、さらには重点開発分野と位置付ける加振器を用いた新規市場開拓が計画の半分以下に留まる等、前回予想を下回る見込みとなった。

また、上記売上高減少による売上総利益の減少に加え、事業譲渡に伴う在庫整理費用や国内旧製品の処分費用の膨らみ並びに車載用スピーカー等を製造するインド合弁会社での生産移管の遅れに伴う費用が増加した。第4四半期以降は、欧州子会社の事業譲渡完了後の売上回復・販売効率の向上効果が現れ、好調な Ultra HD ブルーレイ再生対応のユニバーサルディスクプレーヤーや北米新製品の導入による売上増加が見込まれるものの、当初予想の売上高には届かず、営業利益、経常利益ともに前回予想を修正した。

親会社株主に帰属する純利益は、投資有価証券売却益等の特別利益を計上するものの、上記の前回予想を下回る見込みとしている。

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