日本最大のライブポータルサイトを目指して「Live Fans」 — エイム 代表取締役社長 渡辺泰光氏、音技の杜 マネージャー 阿部和生氏 インタビュー

インタビュー スペシャルインタビュー

左から:渡辺泰光氏、阿部和生氏
左から:渡辺泰光氏、阿部和生氏

データ関連ビジネスが隆盛を誇る昨今、音楽業界でも様々なデータサービスが展開されている。セットリストやライブ情報に特化したWebサイト「Live Fans」も、そのデータ量とともに音楽ファン、ライブファンから熱い注目を集めているサービスの一つだ。
「音楽」の楽しみ方の多様化、パーソナライズド化がますます加速していく中、ユーザーおよびカスタマーに最も役立ち、喜んで貰えるサービスを目指しているという、同サービスを手がける株式会社エイム/株式会社 音技の杜の渡辺代表、音技の杜の阿部マネージャーにお話を伺った。
(取材・文・写真:Jiro Honda)

[2013年8月 / エイムにて]

PROFILE
渡辺泰光(わたなべ・やすみつ)
1961年 大阪府生まれ。
1983年 ソフト開発を手掛ける株式会社エターナルサイエンスへ入社。
1987年 株式会社エイム設立 代表取締役に就任。
2003年 Gracenote株式会社の設立に参画 取締役CTOに就任。
2007年 サービス/コンテンツを手掛ける株式会社音技の杜(おとぎのもり)設立 代表取締役に就任。
2012年 TVメタデータの制作/販売を行う株式会社エム・データ 社外取締役就任。
現在、株式会社エイム 代表取締役社長、株式会社音技の杜 代表取締役社長、株式会社エム・データ 取締役、グレースノート株式会社 CTOを兼務。


阿部和生(あべ・かずお)
1996年 株式会社アニメイトへ入社
2001年 カルフール・ジャパン株式会社へ入社
2004年 Gracenoteへ入社
2007年 株式会社音技の杜(おとぎのもり)へ入社、現在に至る。

 

——まずLive Fansがどういうサービスなのか、ご紹介お願いします。

阿部:ライブに関する総合サイトを目指しています。Live Fansではライブのセットリストや公演情報、レポート等、ライブに関する情報を提供しています。セットリストは楽曲ごとに「iTunes」「amazon」のリンク、加えて未来のライブ情報にはチケット購入へのリンクと総合的な販促誘導へ繋げる事ができます。PC版の他、iPhoneアンドロイドのアプリでも展開しています。そのアプリには、ワンクリックでセットリスト通りに曲を再生する機能などがありまして、ご好評をいただいています。

——自動で並べ替えられるんですか?

阿部:そうです、自動で並べ替えてスマートフォン端末内の曲をセットリスト通りに再生します。その時に端末ローカルに入っていない曲は、iTunesやレコチョクへリンクされます。

livefans
 ※Live Fans アプリ(左;ホーム画面、右:セットリスト再生画面)

——それは面白いですね。Live Fansのスタートはいつですか?

阿部:2011年の4月からですが、リニューアルして本格的にスタートしたのは2012年の9月です。

渡辺:リニューアル前まではおとなしくというか、静かにスタートした感じでしたね。

——それは何故ですか?

渡辺:最初ある程度様子を見ながらやっていたのは、クレームの懸念があったんです。もちろん、サービスとしては法的に何も問題ないというのはきちんと確認をとって始めていたんですけど。

——どういったクレームを想定されていたんですか?こういうサイトは普通にあってもおかしくないように思われますが。

渡辺:アーティストさんの中には、ライブが終わったあともセットリストが明らかになるのを嫌がる方がいらっしゃいますからね。

——そういう危惧だったんですね。ですが、今はもうTwitter等で一瞬でしかもその場で情報が広まりますし、そもそも止めようがないですよね。

渡辺:スタートに踏み切った一つの理由として、今おっしゃったようにインターネットの至るところにセットリストの情報ってアップされてしまいますよね。ですが、当然それらを一々全部チェックはできませんし、そうであればきちんとした情報がまとまった場所があった方が良いのではと思ったからなんです。その方がアーティストさんや事務所さんも安心でしょうしね。その辺も踏まえて、現在Live Fansにはツアーが終了するまでは情報が公開されない機能等も備えて、アーティスト/ユーザーの双方が安心して利用できるサービスを提供しています。

——確かにオフィシャルに近いカタチで情報が集約されている方が安心感がありますね。Live Fansの基本的な考え方やコンセプトとはどういうものですか?

阿部:ライブに行きたくなったり、ライブがもっと楽しくなるような情報や機能を提供しようということですね。また、「チケットが手に入らなかった」「近くでやらない」などの理由でライブに行けなかった人も行った気分になれるような楽しいサービスを提供するというコンセプトで立ち上げました。

——それは渡辺社長のご発案ですか?

渡辺:いえ、これは阿部が考えたことですね(笑)。

Live Fans (株)エイム 代表取締役社長  渡辺泰光 (株)音技の杜 マネージャー 阿部和生

——御社はCDDB音楽CDデータベースグレースノートとの関わりなどで、データベース事業をもともとやられていますよね。少し渡辺社長および御社のバックグランドをお伺いしてもいいですか?

渡辺:私自身が音楽を邦楽・洋楽問わずに好きで、今でもライブに行くことが趣味だったりします。ボブ・ディランやブルース・スプリングスティーンが大好きでそういう世代でして、昔は自分でもアマチュアですがバンドをやっていました。1987年にソフト会社である株式会社エイムを設立したんですが、設立当初の10年位は本当にいわゆるお堅い仕事ばかりを手がけていました。

——会社案内を拝見すると、最初の頃は「ダム/河川制御」「交通監視」「ビル管理」のシステムや海上自衛隊向けの装置を手がける等、確かに音楽との関連性がないですね。

渡辺:それで創業10年を経て会社が安定してきた時に、自社で何かやりたいなと思ったんです。そんな時にWindows 95が登場してパソコンでCDを聴ける環境ができはじめました。ですが、当時はPCのCDドライブにCDを入れてもタイトルや曲名、アーティスト名といった情報が表示されず不便だったんですね。そうしたら、アメリカにCDDBというサーバーがあることを知りまして、それはアルファベットにしか対応していないサーバーだったので、ならば私が日本語版をやろうということで、1997年に日本初の日本語CDDBを立ち上げました。

——御社が先駆けだったんですね。

渡辺:シェアウェアもそうなんですけど、PCにおけるCDの日本語情報の提供・認識というのを手がけたのはウチが初めてで、当社の歴史でも大ヒットとなったものでしたね。

——音楽ユーザーは知らず知らずの内に、御社のデータサービスの恩恵を受けてきたと。

渡辺:広い意味でいうと、そうなるかもしれませんね。それでその後、パブリックなサーバーだったアメリカのCDDBがグレースノートという企業になったんです。その時に「一緒にやらないか」とグレースノートから声をかけられまして。

——どのような流れだったんですか?

渡辺:当時のグレースノートはPCのみをターゲットにしていたのですが、当社では既にカーナビの方も視野に入れていました。グレースノートからすると「カーナビのようなデバイスにも組み込めるの?」と疑問に思っていたらしいんですけど、当社の技術でそれを可能にし、グレースノート、エイム、パイオニアが一緒になってカーナビでCDを認識するというサービスを始めました。なので、知る人ぞ知るなんですけどカーナビにCDDBを持ち込んだのも当社なんです。

——なるほど、そうだったんですね。

渡辺:私もそういう事業で少し音楽寄りの事に関われて楽しいなと思っていたら、次に「グレースノートの日本法人を作るから来てくれないか」という話があったんです。

——それはいつ頃ですか?

渡辺:2003年ですね。私が第一号社員で取締役としてグレースノート日本法人を立ち上げて、日本の社長を探すというところから始めました。その後もグレースノートとは非常に良好な関係のパートナーとして色々な案件を手がけてきました。

——Live Fansを手がけているのはグループ会社と伺いました。

渡辺:ある時エイムでカーナビ向けのCDを出さないかというオフォーがありまして、それであればコンテンツやサービスを扱う子会社を作ろうと、現在Live Fansを手がけている「株式会社 音技の杜 (おとぎのもり)」を2007年に設立しました。その後阿部も入社して、CDをいくつかリリースしたんですけどこれがあまりうまくいかず(苦笑)。

——どういう内容のCDだったんですか?

渡辺:クラシック音楽に歌詞をのせて有名なアーティストさんに歌ってもらったり、アニメソングをジャズピアニストが演奏するもの、ブラスでロックをやるといったものでした。

——今やると当たりそうな気もします(笑)。

渡辺:どうでしょうねー(笑)。結構テレビのBGMなどで使ってもらったりもしていたんですけど、ビジネスとしてはあまり上手くいかなかった。

それで次はどうしようかという時に、阿部が「日本ではライブに関して、セットリストの情報が少ないんじゃないか」と言い始めまして、そこからLive Fansのプロジェクトがスタートしました。「Live Fans」という名前も阿部が考えて命名しました。

私個人としては、会社を創業して20年以上かかりましたけど、やっと本格的に音楽に近いところに戻ってきたという感じですね。

Live Fans (株)エイム 代表取締役社長  渡辺泰光 (株)音技の杜 マネージャー 阿部和生

——「Live Fans」というサービス名はどういう発想からつけられたんですか?

阿部:このサービスは、最終的にライブのポータルにしたいという思いがあったので「セットリスト」という言葉を使うとズレが生じてくるかなと。それで「Live」の「Fan」達が集うという意味で「Live Fans」にしました。ドメインも残っていましたしね(笑)。

——Webサービスはそこも大事ですよね(笑)。構想から実際にサイトオープンするまでの期間はどれぐらいでしたか?

阿部:企画やアイデアを色々と練った期間は一年ぐらいですかね。

——ビジネスにしていく部分に関してお伺いしてもいいですか?

渡辺:まだまだマネタイズの段階ではないのですが、普通に考えられるバナー広告、アフィリエイトに加えて、オリジナルで唯一のライブ情報サイトとして展開できれば色々な所から声がかかると思うので、そこで利用料や提供料などを通してビジネスになるかなと考えています。実際、既に何社かからはお声かけいただいてサービス契約しているところもありますしね。

——日々増えていると思いますが、現在(2013年8月時点)Live Fansに登録されているアーティスト数や公演数、セットリストはどれくらいですか?

阿部:現時点ではアーティスト数は約2万組、公演数で約14万件、セットリストは4万6千件という数字になっています。曲数でいうと約13万曲分ぐらいですね。

——情報の登録は基本的にはユーザーからの投稿になっているんですよね。

阿部:そうですね、基本はユーザー投稿になっていますが、最近は少しずつ認知度も上がって、事務所さんやアーティストさんからオフィシャルに情報を頂けるようにもなりました。ユーザーサービスの一環でセットリストをオフィシャルとして積極的に公開したり、ライブのプロモーションと絡めて過去のセットリストを公開して興味を持って頂くということにも取り組んでいます。

——ユーザの自由投稿となると当然セットリストに相違が出てくる場合もあると思うのですが。

阿部:そういう時はユーザーさん同士で議論が起きて修正して頂けているようです。また直接ご指摘やお問い合わせをいただいたり、本当にユーザーさんに助けていただいていますね。熱心なファンは曲名や公演ごとの曲順の違いも気にします。

——冒頭にもありましたが、例えばメジャー・アーティストがオフィシャルなセットリストを公開するといった場合、どの辺に抵抗があるのでしょうか?

渡辺:確かに「投稿」と「オフィシャル」が渾然一体となっている部分に難色を示す方もいらっしゃいます。ですが、先ほど申し上げましたように、ユーザーに瞬時に投稿される時代ですから、きちんとオフィシャルで公開した方が親切だという風に理解される事務所さんも増えてきました。情報提供元の表記も「投稿」か「オフィシャル」かきちんとわかるようにしてあります。

阿部:セットリストを事前公開した方が動員が見込めるという考え方も定着しつつあります。お客様にとっては「あの曲が聴ける」とチケットを購入する際の期待感、安心感もあるようです。

またコア・ファンを大切にすると同時に、新しいファン獲得のためLive Fansを利用してわかりやすく誘導するという考え方もあるようです。

あとはそうですね、実際活動していても常に大ヒットしている方以外、取り上げられるメディアがあまりに少ないからウチでやってみようかと素朴に思ってくださるケースもあります。

——確かに、アーティストが露出する媒体自体が減少していますよね。

渡辺:アーティストさんによっては「この人が長期に渡りこんなに精力的にライブを行っていたのか」と驚かされることも多いです。

阿部:セットリストは事前公開、事後公開と手法はアーティストさんによって千差万別ですが、マネジメント側のプランと連動してやらせていただいております。

——実際、継続的にLive Fansに参加するメジャー・アーティストは増えていますか?

阿部:ええ、場合によっては主要都市の公演が完売に繋がったというリアル感でしょうか。結果が出た時は僕らだって嬉しいですよ。

渡辺:音楽が熱かった時代は成功への方程式が何かしらあったと思うんです。しかし、ここまで多様化してしまうと、アーティスト側も何か新しい方法論を模索しておられると実感しています。それが逆にこちらへの刺激にもなって、データベースやシステムのブラッシュアップへの動機付けにも繋がるといいますか。

阿部:また管理画面などを用意せず、素材をいただけたら作業は全てLive Fans側で行っているので、さほど負担をかけないところも評価の対象でしょうか。費用もかかりませんし(笑)。

——ちなみに海外のライブ情報というのは?

阿部:日本人アーティスト、来日アーティスト問わず、まずは国内の公演を充実させようということで、データの整備は国内を中心に行っています。ですが、当然投稿はユーザーさんの任意なので海外の情報も若干ですがあります。

——ユーザーの年齢層、男女比というのは?

阿部:登録ユーザーは20〜30代の男性がメインです。登録はもちろん無料です。純粋なアクセスユーザーになると、男女問わず幅広い年齢層にご利用いただいています。

——地域差というのはありますか?

阿部:登録ユーザーはやはり関東、東京のユーザーさんが圧倒的に多いですね。ライブで動員のある地域が多いようです。ライブに行ける人はユーザー登録して投稿して、行けなかった人はサイトを訪れて情報を手に入れて楽しむという流れが見受けられます。

Live Fans (株)エイム 代表取締役社長  渡辺泰光 (株)音技の杜 マネージャー 阿部和生
※Live Fans トップページ

——サイトを作るときにこだわった所はどこですか?

阿部:まず情報の探しやすさと見やすさですね。検索に関しては、アーティスト名はニックネームや略称でも検索出来るようなデータエンジンを採用しています。

渡辺:近々、アプリにおいては好きなアーティストをクリップしておくとチケット情報やセットリスト情報が自動通知されるというマイページ・タイムライン機能を予定しています。加えて、ドームやスタジアムの音場効果エフェクト機能も考えています。

これらを利用すると、自動で送られてくるセットリストをワンクリックで並べ替えて、現場に近い環境で聴くといった、ライブに近い体験ができると思います。Live Fansを通して、少しでもライブに近づいていただければというのを一番に考えていますから。

——現在はビッグデータ全盛で、このようなデータサービスは時代的にもいいタイミングかもしれません。

渡辺:おっしゃる通りで、この先更にユーザーさんが増え、ユーザー行動履歴や嗜好等の様々なデータが蓄積されれば、音楽マーケティングに必要なデータも扱えると思います。

——扱う音楽のジャンルは、ユーザーに委ねているという部分もありますか?

渡辺:やはりライブとなるとどうしてもポップス中心にはなります。JAZZやクラシックはまだ手探りな部分もあります。ですが、クロスオーバーの時代ですし、それこそ様々なライブ・ファンがいらっしゃるわけですから。

ゆくゆくは若手のアーティストはLive Fansを活用したプロモーション、Live Fans側もオススメアーティストを積極的に特集していきたいというのはあります。

——音楽以外、例えば演劇とかに進出する予定はありますか?

渡辺:それはまだないですが、落語をやったらいいのにという意見はいただいたことがあります(笑)。

——Rakugo Fansも面白そうですね(笑)。

渡辺:あとは地域への特化ですね。例えば県単位で、そこで行われるライブやイベントを集約して切り出したら面白いのかなと。なので今は会場やホールなどの情報整備も急ピッチで進めています。

——全国の会場のキャパデータ等が、詳細にまとめられていたら便利ですね。

渡辺:さらに現在「ライブの雰囲気」を投稿できる機能を導入している最中です。「男女比」や「年齢層」、文字通り「雰囲気」も含めて情報を投稿していただければ、現場に行けなかった人もより楽しめると思います。

——ライブ動画の配信とかはいかがですか?

阿部:ライブの動画を埋め込みたいというアーティストさんも結構いらっしゃって、いずれは取り組んでいきたいですね。

——世界への展開は意識されていますか?

渡辺:アジアは考えてはいますけど、欧米には「setlist.fm」が既にありますからね。外国の人ってセットリスト知りたいのかな(笑)。というのも、例えばCDDBで間違いがあっても海外の人はあまり気にしないんですよね。その一方、日本人はとてもこだわりがあります。

阿部:日本人は「表記」というものを大事にする性質があるようですね。

ビルボードライブ東京LiveFans
※Live Fansではビルボードライブ東京から公式にセットリストの提供を受けて順次公開も行っている。

——Live Fansはデータメディアとして、今後音楽シーンでどういう立ち位置を目指していかれますか?

渡辺:「ライブ」への導線を担う存在になって、企業さんにはLive Fansを使って一緒に何かやって頂きたいですし、同時にユーザーさんへはライブの楽しさを提供して喜んでもらえるサービスになるというところを目指したいですね。

——ライブエンタテインメントにおけるインフラの一つというイメージでしょうか。

渡辺:そうですね。なのでまずは、この手の事に関しては「Live Fansにしかできない」「Live Fansに任せれば間違いない」と思っていただけるサービスにしていきたいです。

——しかも、御社はもともと技術をお持ちなので強みはあると。

渡辺:私たちは全く別の分野からすっと入ってきたわけではなくて、先ほど言ったようにCD認識事業の経緯もありますし、基礎技術も持っています。さらに、成功と失敗の両方の体験がある中で今日までやってきているので、開発のスピードも含めそこは強いと思います。

例えばソケッツさんなどの音楽Webサービスをやられているみなさまにもお陰様で非常に高く評価していただいているので、今後色んなところとお話はしていけるのかなと感じています。

——ソケッツは、人力でレコメンデーションエンジンを作って「Life’s radio」をやられていますが、その辺で一緒にやっていくということは?

渡辺:今のところ具体的な話はないですけど、ソケッツさんはLife’s radio以外にも色々やろうとされているので、そういう中でLive Fansを使っていただくというのはあるかもしれませんね。

——音楽業界のみなさんには、Live Fansをどういう風に利用して欲しいですか?

阿部:Live Fansにはライブに関心のあるユーザーさんがすごく訪れていて、リピーターも相当数いらっしゃるので、プロモーションということでまずはライブを告知する、PRするサイトとしてどんどん使って頂きたいなと思っていますね。

——現在、音楽を軸としたサービスというのは色々な要素が混在していて、そもそもビジネスとして難しい部分もある中で敢えて取り組まれるというのは、やはり音楽が好き=「音楽愛」という部分があるからでしょうか。

渡辺:そうなりますかね(笑)。CDDBの時も私の趣味だと思う社員もいましたが、ビジネスとして成功させた実績がありますからね。

こういう音楽のサービスはとにかく最後まですがったもの勝ち、どこまでやり続けるかにかかっていると思います。

——どれだけ研ぎすませていくか。

渡辺:どれだけしつこくすがれるかでしょうね(笑)。

——今後もサービスの展開を楽しみにしています。

阿部:日本最大のライブポータルサイトを目指していますので、ライブによく行く人もたまに行く人も、とにかくみなさんに知っていただいて楽しんでもらいたいですね。

渡辺:まだまだやりたい事は半分もできていないですし、これからも様々な展開を考えています。あと、このLive Fansというサービスがどういう方向に向かえばいいのか、ユーザーさんの意見をもっともっと聞かせていただければ嬉しいです。

僕らは音楽ファンではありますが音楽を作れるわけではないんです(笑)。ですから新人もビッグアーティストもインディーズも関係ないわけですよ。音楽を創作し発表することに敬意を持っているんです。