Vol.28 株式会社トイズファクトリー A&R LiMA 制作部長 プロデューサー 西山 宏明さん

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株式会社トイズファクトリー A&R LiMA 制作部長 プロデューサー 西山 宏明さん
株式会社トイズファクトリー A&R LiMA 制作部長 プロデューサー 西山 宏明さん

音楽業界の今を動かす、現場の音楽業界人 = Musicman に、仕事内容や最近の「気になる!」こと現在の仕事に至るいきさつなどを中心に伺っていくインタビューコーナー「Musicman Pick Up」。

第28回は、株式会社トイズファクトリー A&R LiMA 制作部長 プロデューサー 西山 宏明さんのご登場です。
※(現在)エイベックス・エンタテインメント株式会社 第2音楽事業本部 制作部長(2010年5月〜)

 

——どんな部署でどんなお仕事をされているんですか?

西山:トイズファクトリー A&R LiMA 制作部長プロデューサーとして、活動中です。
新人発掘、育成、アーティストの制作、宣伝、販促、契約業務、配信、、、その他音楽業界に付随する可能性のあるビジネスをすべて。制作仕事がメインではありますが、、、アーティストの可能性を360度の視線で見つめ、発見し、発展させてゆくことが何よりも生き甲斐です。「人と人との関係性において、僕らのソフトビジネスが生まれてゆく」、そういった基本を忘れないようにしています。
今や、レコード会社とか、音楽事務所、音楽出版社という垣根は考えないで、物事を起こさないと、、、日本の音楽の未来はありません。

——よくある1日の業務スケジュールを教えてください。

西山:7時起床〜家でパソコンチェック〜10時半出社〜社内会議〜12時昼食及び移動〜13時レコーディングスタジオ実務作業〜17時ビジュアル打ち合わせ事務所にて会議(ジャケット+PV)〜19時ライブハウス新人視察〜20時夕食〜21時スタジオ戻りで音の進行確認〜25時帰宅〜個人的な読書の後〜27時就寝
けっこう寝れないのです(汗)。

——これまで関わったor担当アーティストは?

西山:トイズファクトリーに所属するアーティストの方々、、、すべて

トイズファクトリー → http://www.toysfactory.co.jp/

2005年〜A&R 課長プロデューサー兼ウェブストラテジーグループ部長
2007年〜A&R White 制作部長プロデューサー
2008年〜A&R LiMA 制作部長プロデューサー兼LiMA&MoMAプロモーショングループ部長
2009年〜A&R LiMA 制作部長プロデューサー(現任)

——音楽業界で働くことになったきっかけはありますか?

西山そもそもが自分自身がアーティスト志望でした。プロのはしくれとしてピアノを弾いたりしていましたが、自分自身は、このエンタメ業界で、「企画」と「演出」をすることが、オリジナルの立ち位置で、なおかつ!誰にも負けない!!という自信を持ったからです。現場仕事なら、ボーカルディレクターを若い頃から、ひたすらやっていましたので、今に至る、制作マンという強みという面では、きっかけとも言えそうです。

——この仕事をしていて、嬉しい瞬間はどんなときですか?

西山:レコーディングで、制作したものが、ライブ会場で、「アーティストとオーディエンスによって成就する瞬間」かな。会場内で、オーディエンスが喜んだり、泣いたりする姿を観ると涙が出るくらい感動します。

——この仕事の大変なところ、難しいところは?

西山音楽的な素養や教養は当たり前。その上で、アイディアとアイディアをプラスして新しいものを作る気概がこだわりとともに、あるかどうか!?そのための長時間労働を厭わないか。遊びなのか、仕事なのか、わからない時間の使い方が楽しめる人、、、そうでないと難しいですね。あと、やっぱり、人です。人とのコミュニケーションが、誠実に出来ない人は、この業界には向きません。アーティストも人。聴く人も人だからです。

——職業はどんな雰囲気?流行っていることなどありますか?

西山:人数の少ない会社なので、アットホームなムード。即断即決ができるチームです。いい意味で、サークルっぽい。3人いれば、ヒットの土台のプランは立てれる。そういうランチミーティングができる仲間がいるのが嬉しい。

——仕事において、これだけは誰にも負けない!という強みは?

西山:勝ち負けというのは、自分自身の中身の問題。ココロの中の判断の問題です。僕の仕事で、何か客観的に見て「負けるような」ことがあったとしても、必ず次につながる人脈とその仕掛けや仕組みを逃しません。それが強みとは、言えそうです。

——今の仕事で一番やりがいを感じることは何ですか?

西山:自分の仕事にプライドを持って日々、、、判断や決断をしてるので。もちろん!私は会社に所属するスタッフですが、、、「西山となら仕事したいんだよな!!」と外部の方に言ってもらえた時が一番、充実感がありますね。

——この仕事はどんな人に向いていると思いますか?

西山:ハードではない、ソフトの業界です。正解はありますが、その正解もたくさんある。○も△も□も×もあるのです。なので、何か、壁にぶち当たったときに、「だったらどうする!?、じゃあどうしようか!?」と前向きに考える思考能力と実行するパワーがある人、そういう人でしょう。

——これから挑戦してみたいと思うことはありますか?

西山:仕事なら、世界を驚かせたい。実は日本で音源制作しているのにネットの世界で、話題になって、ワールドワイドなスターが生まれるというようなストーリーはわくわくしますね。ローコスト、ローリスクで、アイディアで勝負。こういったプランニングは大好きですね。なので、国内洋楽制作みたいのも、面白いかも。

——今後の人生プランは?

西山:直近の目標は書籍の出版です。音楽業界のプロデューサー、ディレクター目線のチュートリアルを書きためています。いろいろな人に出会いたいのです。学校やセミナーの公演も随時、募集しております。いつでも、ご連絡下さい。もちろん才能あるアーティストにも出会いたいです。そのための、名刺代わりになるものを自分で提示したいのです。ちなみに、公式blogがありますので、ぜひチェックしていただければと思います。

☆渋谷ではたらくディレクターのblog → http://ameblo.jp/n-shy

——Musicman-NETの活用法、好きなコーナーなどあれば教えてください。

西山:ビジネス、企業ニュースを見ながら、各社の動向や思考回路を研究します。ニュースだけにとどまらない、数字的なデータが役立ちますね。データが読めないと、理想ばかりになりますので。

——最後に、音楽業界を目指す人(アーティストも含む)に一言。

西山:やり続けること。これに尽きると思います。よく学生時代の仲間に、西山はいいよな、好きな音楽やれてて、、、みたいな話をされることがあるのですが、、、これには、違和感があるのです。要はやりたかったのなら、成功するまで、やり続けること!!!! 成功を目指すなら、これしかないと思っています。

-2009.6.1 掲載 

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