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ルシアン・グレンジUMG会長、AI音楽とスーパーファン戦略を語る

ビジネス 海外

ユニバーサル ミュージック グループ(UMG)のルシアン・グレンジ会長兼CEOは1月8日、年始の挨拶文を従業員に送付。AI音楽や自社が掲げる「アーティスト中心モデル」の推進などを含む「ストリーミング2.0」戦略について新たな見解を示した。入手した文書を元に、Music Business Worldwide(MBW)などが伝えた。

同氏は今回、AI音楽における「無責任なビジネスモデル」について厳しい警告を発し、自社は「アーティストの価値を貶める」取引や「ストリーミングプラットフォーム上でAIによる粗悪なコンテンツの急増を助長する」取引を容認しないと宣言。新技術に対して積極的に関わり、適応し、革新を続けると同時に「そのアプローチは思慮深く、戦略的で、商業的かつ繊細な配慮が必要だ」と述べた。

2026年に向けた戦略的優先事項としては、スーパーファン向けサービス提供や、米ダウンタウン・ミュージック・ホールディングス(DMH)の買収完了による独立系レーベルサービス拡大、提携や買収を通じたグローバルフットプリント拡大に言及。スーパーファン向けサービスについては、既存DSPパートナーと連携して「強化されたプレミアム層」を立ち上げ、仮想世界と現実世界の双方において特別イベントや製品を提供する計画だ。

(文:坂本 泉)

榎本編集長

「音楽産業の頂点、UMGのグレンジCEOが年頭の講演は一年の音楽産業のトレンドを占うのに毎年、必読の内容になっている。今年はAIの推進とAIの懸念対策を引き続き行う。直近ならUdioと提携したがSunoとは裁判継続中で、NVIDIAと音楽生成AIで大体的な提携があった。グレンジCEOはSpotifyの起動を助けたことからも分かるようにテクノロジーへ積極的に関わるタイプ。生成AIブームが始まった頃から、AIの生成曲が氾濫してアーティストを苦しめる未来を予測。これに合わせてアーティスト中心モデルでSpotifyなど音楽配信各社と契約を結び直したのが所属アーティストの保護に繋がったと話した。今年はスーパーファンをDSPやPFでさらに加速させるということなので、SpotifyのVIPプラン(Music Pro)をコンテンツ側から推進していくことになりそうだ。他にグローバル展開では、各国で勢いのあるローカルレーベルとの提携・買収を進めると宣言している」

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。

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