ザ・サーキット・グループ、5億ドル超の音楽投資ファンド設立 クリエイト・ミュージック・グループが出資
EDMアーティストのマネジメント集団「ザ・サーキット・グループ」は、音楽投資ファンド「サーキット・キャピタル」を設立した。デジタル音楽サービスを手がける米国のユニコーン企業クリエイト・ミュージック・グループ(CMG)から5億ドル(約781億円)の出資を受けており、資金をカタログ買収のほか、レーベルや出版社、その他の音楽関連企業への投資にも活用する計画だ。
新ファンドは、サーキットのエレクトロ音楽分野における専門知識と、CMGの資金力、技術、インフラの融合を目指している。サーキット・グループ傘下の企業(Ayita、Seven20)がマネジメントするアーティストの将来のプロジェクトにも資金を提供する方針で、所属アーティストにはDeadmau5、Fisher、Chris Lake、Aluna、Cloonee、Ninajirachiらがいる。
サーキットのハービー・タッドマン共同創業者は「サーキット・キャピタルはアーティストが作品売却や事業拡大を決断した際に、同じ言語を話し、同じ価値観を共有する相手とそれを実現できる手段」と述べた。
(文:坂本 泉)
榎本編集長
「音楽ビジネスへの投資額が過去最高になっており、今年は世界で軽く1兆円を超す勢いになっているが、また新たな巨大音楽ファンドが登場する模様。Deadmau5など所属するEDMのマネジメント会社サーキットが5億ドル(約781億円)の出資を受けて音楽投資ファンド「サーキット・キャピタル」を設立した。出資したのはアメリカで10億ドル(約1,610億円)の評価額を昨年、達成した音楽企業クリエイト・ミュージック・グループ(CMG)。同社は、例えて言うとTuneCoreが有望なアーティストに宣伝費を投資してヒットさせるという感じのサービスで、いわばレーベルに変わるビジネスモデルを構築。このCMG社がサーキット社とEDM系のアーティストや音楽カタログに投資するファンドを作ったということのようだ。近年、ストリーミングの普及で音楽カタログが不動産ビルのような優良資産として金融業界が評価するようになり、音楽業界がフィンテックを駆使する時代が始まりつつある」ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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