HYBE、第3四半期は過去最高の売り上げも赤字転落 投資増で
HYBEは11月10日、2025年第3四半期(7〜9月)の総売上高が前年同期比37.8%増の7,271億8,100万ウォン(約778億6,500万円)となり、四半期ベースで過去最高となったと発表した。一方、営業利益は421億9,800万ウォンと、1年前の541億8,500万ウォンの黒字から赤字に転落した。
営業利益率はマイナス5.8%と、1年前の10.3%からマイナスに転じた。同社は損失理由について「グローバルIP拡大に向けた重要な戦略的投資」によるものだと説明。マイナス要因は第4四半期までにほぼ解消されるとしている。
売上高を部門別に見ると、アーティスト直接関与事業は、4,773億9,200万ウォンで47.8%拡大。このうち、レコード音楽は11.5%縮小した半面、コンサートは231.1%、広告・出演は23.4%それぞれ伸びた。
アーティスト間接関与事業は2,497億8,800万ウォンと21.9%増加。うち、マーチャンダイズ・楽曲ライセンスは69.8%伸びた。コンテンツは41.3%減った一方、ファンクラブ・その他は33.3%増えた。
グローバルファンプラットフォーム「Weverse」は黒字転換を達成。月間アクティブユーザー数(MAU)は9月末時点で1,160万人と、前期比で70万人増えた。
(文:坂本 泉)
榎本編集長
「世界最大のKPOP会社、HYBEのQ3決算。総売上は四半期ベースで過去最高だが先行投資も過去最大級で赤字に転落。先行投資の具体的内容は1)ラテンアメリカなど新興国に現地アーティストを育成するレーベルを次々と立ち上げたこと。2)アメリカ事業の構造改革3)Weverseのグローバルインフラ投資4)迫るBTSの完全体復帰へ向けた先行プロモーションになる。特にスーパーファンプラットフォームのWeverseが黒字転換を達成し、さらにグローバル化を推進していることに私は注目している。スーパーファンプラットフォームは聴き放題の音楽サブスクに続く音楽産業全体のモデルケースとなっているからだ」ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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