Spotify、2026年までに米国でも値上げか アナリスト予想
Spotifyは世界中で静かにサブスクリプション料金の値上げを進めており、アナリストは米国ユーザーも2026年に価格引き上げに直面する可能性があると指摘している。EDM専門ニュースサイト「EDMTunes」が10月23日伝えた。
Spotifyは今年8月、南アジア、中東、アフリカ、欧州、中南米、アジア太平洋地域の複数市場でプレミアム会員価格を引き上げると発表。新規加入者にはウェブサイトで最新価格を確認するよう促し、既存ユーザーには変更内容を説明するメールが届くと案内していた。
証券アナリストや業界誌は現在、Spotifyが2026年初頭までに米国向けプランにも同様の調整を適用すると予想。この見通しは、コンテンツやライセンスの費用が高止まりする中、同社が市場横断的な価格標準化と利益率の保護を推進する広範な動きを反映したものだ。
地域別の価格変更の発表後、Spotify株は上昇。投資家がARPU(1ユーザー当たりの平均売上高)がより安定するとの見通しを歓迎したためとみられる。
(文:坂本 泉)
榎本編集長
「Spotify値上げ情報。昨年、日本でも980円から1080円へ約10%値上げしたSpotifyだが、アメリカでは昨年、9.99ドルから10.99ドルそして11.99ドルに値上げされ、2026年初頭までにさらに値上げ(おそらく12.99ドル)されると予測報道が流れ、Spotifyの株価が上がった。なおインフレ率で見ると、アメリカでローンチした2011年7月から2025年11月現在まで約40%のインフレ(BLS)。ローンチ時の9.99ドルから現在の11.99ドルは約20%増であり、音楽の価値が下がってしまっている。なお日本の場合、Spotify正式ローンチの2016年11から現在までのインフレ率は約10%なのだが、CD時代の再販制度が音楽配信で崩壊していくことを考えると980円は安すぎたかもしれず、それも考慮した値上げもコンテンツ側で検討されていると思うが、実質賃金の低下などで急激な値上げの逆効果も考えなければならないという厳しい状況だ」ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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