Spotifyのダニエル・エク氏、2026年1月付でCEO退任 会長に就任
Spotifyは9月30日、ダニエル・エク創業者兼CEOが2026年1月1日付でエグゼクティブ・チェアマンに就任することを発表した。後任のCEOには、グスタフ・セーデルストレム(共同社長兼最高製品・技術責任者)とアレックス・ノルストローム(共同社長兼最高事業責任者)が共同CEOとして就任する。
両氏はエク氏の直属となり、株主の承認を経て、取締役会にも参加する予定。同社はエク氏のエグゼクティブ・チェアマンとしての役割は「欧州式の会長職体制を反映したもので、米国式より、より実務に関与することを意味する」と説明しており、今後もエク氏が強い影響力を持ち続けることとなる。
エク氏は今回の人事異動について、セーデルストレム氏とノルストローム氏が2023年に共同社長に就任して以来、同社の日常的な経営と戦略的方向性の大部分を委ねてきたとして、肩書きを既存の運用体制に適応させたに過ぎないと説明している。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「SpotifyのCEOから創業者のダニエル・エク(42)が来年1月1日付けで降りる。昨年末から今年始めにかけて2006年の創業以来初の通期黒字を達成し、そのあたりでエク氏が株を売却していたのでそんな予感はしていた。エク氏は大学をすぐ中退してITベンチャーを起業して売却。一生遊んで暮らせる金を得たが23歳のときに資産をすべて投入してSpotifyを創業。ニッチだった音楽サブスクをCDに変わる大人気サービスに変え、世界を変えた。新しい共同CEOのグスタフ・セーデルストレムは2009年、まだSpotifyをスマホ・アプリ化して一躍大人気サービスへ飛翔するきっかけを作った人物で現在、推定で52歳。もうひとりのアレックス・ノルストロームはSpotifyを全世界に広めるのを主導した人物で現在、推定で49歳。2008年にSpotifyに衝撃を受けて、連載に起こし、本にもしてきた私としても非常に感慨深いものがある」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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