TikTok、米国版アプリを開発中か 事業売却の合意を前に

米国事業の売却を強いられているTikTokだが、米国のテックメディア「The Information」は7月6日、情報筋の話として、法律の要件を満たす売却の合意が間近で、米国では新たなバージョンのアプリが提供されると報じた。
それによると、トランプ米政権は、同国のクラウド大手オラクルを含む「非中国系」投資家グループへの売却について、TikTokの親会社であるバイトダンス(北京字節跳動科技)が少数株を維持し、「外国の敵対者が支配するアプリからの米国人保護法(Protecting Americans from Foreign Adversary Controlled Applications Act)」の要件を満たす形で、合意に近づいている。
TikTokは9月5日に米アプリストアに新バージョンのアプリを投入する計画で、現行アプリは来年3月には完全に機能しなくなるという。
トランプ大統領は今年6月、TikTok米国事業の売却期限を9月17日に再延長。いかなる取引も中国政府の承認が必要だが、関税を巡る米中対立により交渉が難航する可能性が高い。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「TikTok、米国版アプリを開発中で9月5日に投入と報道。トランプ大統領はTikTokの米国事業を米資本にすることを諦めていない。それに応じて米国版の開発が進んでいるようだ。残念なのはアメリカ人にはアメリカ発のコンテンツのみが基本的には表示される仕様になるらしいこと。J-PopがTikTok経由でアメリカに届くことも起きていた中、こうした変更は惜しい。最終確定ではないので(日本発はOKになるかもしれない)、詳細が分かれば続報をお伝えするつもりだ」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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