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Spotify、ポッドキャスト拡大へ新機能 「YouTube化」にユーザー不満も

ビジネス 海外

Spotifyは5月28日、ポッドキャスト(ビデオポッドキャスト)の検索・視聴体験を向上させる、新たなモバイル向け機能を発表。同社は近年、ポッドキャストや動画の拡大を図り、YouTubeと似たような機能の導入を進めているが、一部のユーザーは、これら新機能がコアな音楽体験から離れすぎていると不満を漏らしているようだ。 

Spotifyは今回、新たな番組との出会いを促進するため、ホーム画面のショートカットの下にビデオポッドキャストのおすすめを表示する機能を追加。ホーム画面のPodcastsセクションに新しいFollowingタブを設け、フォローしているポッドキャストの最新エピソードを時系列で表示するようになった。 

このほか、クリエイターが自身のポッドキャストで言及した、他のコンテンツ(ポッドキャスト、音楽、オーディオブックなどSpotify上にあるもの)へのリンクを表示する機能も追加。さらに、コメントシステムにスレッドを導入したが、その結果、YouTubeによく似たUIとなっている。 

(文:坂本 泉)  

榎本編集長「日本でもポッドキャストがようやく普及し、月1以上の利用度ではTikTok(19.3%)に次ぐ17.2%となり、Netflixより上に(オトナル・朝日新聞)。特に15〜19歳が34%の利用と高い。プラットフォームではYouTubeでの視聴が39.2%、Spotifyでが33%となっている。アメリカでの月1以上の利用度は55%と日本の3倍。12〜34歳の音楽のメイン消費層でのポッドキャストの利用率は66%だ。ポッドキャストのプラットフォームNo.1はApple→Spotify→YouTubeと変遷しているが現在、アメリカではYouTubeでの視聴が33%、Spotifyでが26%となっている(Edison Research)。ここ数年、ポッドキャストに注力してきたSpotifyはYouTubeでの動画付きポッドキャスト(Vodcast)、ショート動画へ注力するうちにアプリのUIがかなりYouTubeに近づいており、これが従来の音楽ユーザーからの苦情も起こしている。かつてラジオ、MTV、そしてYouTubeも立ち上げ時は音楽がキラーコンテンツだったが、普及が進むと音楽から離れていった歴史がある(拙著参照)」 

 

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。