2025年JASRAC賞を発表、金賞は「アイドル」が2年連続で受賞 2024年度通期の分配対象楽曲数は331万3,762曲

日本音楽著作権協会(JASRAC)は5月16日、2025年JASRAC賞を発表した。
JASRAC賞は、音楽配信、カラオケ、CMなど、前年度にJASRACからの著作物使用料の分配額が多かった作品の作詞者・作曲者・音楽出版社の功績と栄誉を称え表彰するもので、1982年の創設から今年で43回目を迎えた。
国内作品の上位3作品を金・銀・銅賞、海外の著作権管理団体からの入金が最も多かった国内作品を国際賞、分配額が最も多かった外国作品を外国作品賞として表彰している。
2024年度通期の分配対象楽曲数は、331万3,762曲。分配対象の権利者数は、音楽出版社を通じた分配を含めると、著作者9万6,301人、音楽出版社3,297社となる。このほか、122の外国団体を通じて43万463人の著作者、5万2,653社の音楽出版社にも使用料が分配される。これらの楽曲から各受賞作品が選ばれた。
2025年JASRAC賞
・金賞「アイドル」
・銀賞「Bling-Bang-Bang-Born」
・銅賞「唱」
・国際賞「ワンピースBGM」
・外国作品賞「SOUL BOSSA NOVA」
金賞「アイドル」
作詞者 Ayase
作曲者 Ayase
音楽出版社 ソニー・ミュージックパブリッシング
©赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会
Ayase
昨年に引き続き受賞できたこと、大変嬉しく思います。
楽曲が世に放たれ、沢山の方に聴いてもらえる状況が一度生まれただけでもとても嬉しいことで、それがこうして年を跨ぎ、長い時間愛し続けてもらえていること、とても感慨深いです。作曲者冥利、ミュージシャン冥利に尽きます。
これからも思考を止めず、真摯に音楽と向き合い、自分の信じた道を邁進していきます。
ソニー・ミュージックパブリッシング 代表取締役 見上 チャールズ 一裕
息の長い大ヒットナンバーであることを決定づける、2年連続の金賞受賞を大変嬉しく思います。世界を舞台に活躍されているYOASOBIの代表曲の一つとして、日本以外でもロングランヒットを記録するよう引き続きグローバルなサポートを行って参ります。
改めまして楽曲を書かれたAyaseさんと楽曲の魅力を最大限に表現したikuraさんに敬意を表します。加えまして制作に関わられた関係者の方々、「アイドル」を愛して下さった皆さまに感謝いたします。
銀賞「Bling-Bang-Bang-Born」
作詞者 R-指定
作曲者 DJ松永
音楽出版社 ソニー・ミュージックパブリッシング
©Sony Music Labels Inc.
R-指定、DJ松永(Creepy Nuts)
この度は大変光栄な賞をいただきましてありがとうございます。我々の楽曲がたくさんの方に聴いていただけていることを改めて実感しています。これからも自分たちが良いと思う音楽を突き詰めて作っていきたいと思います。
今後ともよろしくお願いします。
ソニー・ミュージックパブリッシング 代表取締役 見上 チャールズ 一裕
耳に残るキャッチーなパートが盛り沢山あり、どこを取ってもヒットポテンシャルのある「Bling-Bang-Bang-Born」。この曲を聴けば、世界中の誰もが大ヒット曲であると認識できるモンスター楽曲だと確信しています。世界の音楽ファンを魅了する楽曲を創り上げたR-指定さんとDJ松永さんのお二人に敬服いたしますと共に「Bling-Bang-Bang-Born」がより多く、より長く愛される楽曲となるようサポートしていきます。
楽曲制作に関わられた関係者の方々、楽曲を愛して下さった皆さまに感謝いたします。
銅賞「唱」
作詞者 TOPHAMHAT-KYO
作曲者 Giga / TeddyLoid
音楽出版社 ユニバーサル・ミュージック・パブリッシング合同会社
©ユニバーサル ミュージック
TOPHAMHAT-KYO
「唱」の作詞を担当させていただきました、FAKE TYPE.のTOPHAMHAT-KYOです。この度は素敵な賞をいただき、本当にありがとうございます。
作詞のお話をいただいた際には、「自分で大丈夫だろうか」と少し不安もありましたが、結果として銅賞受賞という素晴らしい形になり、大変嬉しく思っております。
これからも作詞家として、そしてアーティストとして、楽しみながら音楽活動を続けてまいりますので、温かく見守っていただけますと幸いです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
Giga
やばい!とってもうれしいです!るんっ♪
TeddyLoid
このたびは「唱」にて2025年JASRAC賞 銅賞という素晴らしい賞をいただき、大変光栄に思っております。この楽曲が、多くのリスナーの皆さまに評価いただけたこと、そして僕が長年向き合ってきたダンスミュージックというジャンルで国民的な作品として広く届いたことを、音楽プロデューサーとして誇りに感じています。
Gigaちゃんとのプロデューサータッグで構築したビートとサウンドに、TOPHAMHAT-KYOくんによる奇想天外で刺激的なリリックが重なり、さらにAdoちゃんが圧倒的な歌唱力で歌い上げてくれたことで、「唱」は唯一無二の楽曲として完成しました。この作品に関わってくださったすべての皆さま、そして作品を愛してくださったすべての方々に、心より感謝申し上げます。音楽は、時代や言語を超えて心を動かす力を持つものだと信じています。
これからも、ジャンルの枠を越えて、新しい音楽の可能性を追求してまいります。
ユニバーサル・ミュージック・パブリッシング 社長 ジョニー・トンプソン
2025年JASRAC賞において“唱”の銅賞受賞に、大変に嬉しく思います。Adoさん、作詞家・作曲家・プロデューサー各位、そして数々の皆様のご努力とご協力があった上で、この作品の評価は日本のみではなく、全世界へと広がることになりました。作品に関わられたすべての方々に、改めまして御礼とお慶び申し上げます。
歌詞と同様に喜びを“shout it out”しつつ、Adoさんのグローバルステージでの“show”のサポートとなる大事なタイミングでのアワードの受賞に感謝致します。
国際賞「ワンピースBGM」
作曲者 田中公平
音楽出版社 フジパシフィックミュージック
©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
田中公平
この度は国際賞を受賞させていただき、ありがとうございます。「ONE PIECE」のアニメが始まってもう25年になりますが、25年前からこの賞を取ろうとずっと狙っていました。強力なライバルがたくさんいて、なかなか受賞できなかったのですが、今回初めて受賞することができました。
素晴らしい作品を作っていただいた尾田栄一郎先生、「ONE PIECE」に関わったすべてのキャスト、スタッフの方、そしてJASRACの方々、最後に世界中で、「ONE PIECE」の曲を応援してくれている世界中の子どもたち、そしてずっと支えてくれた家族にも感謝したいと思います。
25年待ったので、1年くらいはこの感激に浸っていきたいと思います。本当にありがとうございました。
フジパシフィックミュージック 代表取締役社長 立本洋之
この度は大変光栄な賞をいただき、ありがとうございます。
テレビアニメ「ONE PIECE」は、初回放送から昨年25周年を迎えました。Netflixから世界配信された実写版のヒットや、Hulu、Crunchyrollなどの好調な配信、ラスべガスのスフィアでの大規模プロモーションなどが、アニメ版の全世界的な視聴喚起に繋がり、結果、節目の年に国際賞という大変栄誉ある賞をいただけた事に深く感謝します。また、田中公平先生ご自身が、大変精力的に世界各国でワンピースコンサートを開催されていらっしゃる事も大きく影響していると思います。
この場をお借りしまして、「ONE PIECE」全般の音楽をスタートから支えていただいております田中先生に心よりの御礼とお祝いを申し上げますとともに、尾田栄一郎先生をはじめとする関係者の皆さま、そして各国から適切に使用料を徴収いただいたJASRACにも感謝申し上げます。
外国作品賞「SOUL BOSSA NOVA」
作詞・作曲者 QUINCY JONES
O.P. SILHOUETTE MUSIC
S.P. ワーナー・チャペル音楽出版
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
※O.P.=オリジナルパブリッシャー、S.P.=サブパブリッシャー
©ユニバーサル ミュージック
ワーナー・チャペル・ミュージック 共同会長(Co-Chair)および最高経営責任者(CEO)兼 ワーナー・チャペル音楽出版 代表取締役 ガイ・ムート
偉大な故クインシー・ジョーンズは、この栄誉にこれ以上なくふさわしい人物です。今日の受賞でも証明されたように、歴史上で最も素晴らしいミュージシャン・ソングライターの一人として、敬愛される文化的アイコンとして、そして熟練の技を持つクリエイティブな天才として、彼の楽曲は時を超えます。特に「SOUL BOSSA NOVA」はクインシーにとって非常に特別でしたので、JASRACがその功績を認めてくださったことに感謝申し上げます。この楽曲はキャッチー、かつ聴けばすぐにそれと分かるようなもので、数多くの媒体で使われてきました。最も有名なのは「オースティン・パワーズ」の象徴的なテーマソングで、楽曲のインパクトと文化的定着力を確固たるものにしました。キャリアン・マーシャルおよびワーナー・チャペルの全社員を代表して、我々は彼の家族、友人、多くの共同制作者の皆さま、そして世界中の何百万人ものファンと一緒に、彼の楽曲が達成したまた一つの偉業を祝いたいと思います。
彼のレガシーが今後何世代にも渡って存続し続けるよう、クインシーの生涯における作品を代表するのは、我々にとって光栄なことです。
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス 代表取締役社長 堤 聡
2025年JASRAC賞「外国作品賞」という名誉ある賞を頂き、誠にありがとうございます。
「SOUL BOSSA NOVA」が、1962年の発表から、60年以上の長きにわたり、たいへん多くの方々に様々な形で演奏され続け、愛されている事は、非常に印象深いものがあります。
この曲がこれからも愛され続ける事を願っております。どうもありがとうございました。
※敬称略
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