VTuberグループ「ぶいすぽっ!」、誹謗中傷対策委員会の1年間の活動報告を公開 開示請求31件・示談金最大250万円を回収

VTuberグループ「ぶいすぽっ!」を手がけるバーチャルエンターテイメントは、所属タレントおよび従業員の権利を守るために設置した「誹謗中傷対策委員会」の活動報告を公開した。報告期間は2024年10月1日から2025年9月30日までの1年間。
誹謗中傷対策委員会では、名誉毀損等の誹謗中傷行為、プライバシー侵害行為、性的イラストの掲載・販売行為、その他の著作権侵害行為、殺害予告等の脅迫行為、ストーカー行為、SNSアカウントでの害意をもったなりすまし行為、その他の攻撃的な行為に対し、各種対策を講じている。
報告期間において各種対策を講じた件数は31件。これは権利侵害行為を行った者を特定するための裁判外・裁判上の発信者情報開示請求を実施した案件数であり、その他、誹謗中傷行為やプライバシー侵害行為に該当するSNS投稿などに対する削除請求、性的イラストの掲載・販売行為などの著作権侵害行為に対する削除請求なども別途多数実施している。
実施した対策として、YouTubeやX(旧Twitter)をはじめとする各種SNS、5ちゃんねる、好き嫌いドットコム等の匿名掲示板やいわゆる「まとめサイト」をはじめとする各種webサイトにおいて、所属タレントを誹謗中傷し、またはプライバシーを侵害するような投稿、所属タレントへのなりすまし、著作権侵害を行っているアカウントにつき、当該投稿の削除請求を行うとともに、特に悪質と認められる投稿については発信者情報開示請求を含む法的措置を実施した。
特に悪質と認められる行為にでていたアカウントについては、発信者情報開示請求を行い、そのアカウント主体を特定したうえで、現在及び将来にわたって同社グループ所属のタレント全てに対する権利侵害を行わないことの誓約などを前提に、同社または所属タレントが被った損害の賠償を求めて交渉を進めている案件が複数進行中。交渉が決裂し、訴訟に発展した案件もあり、近日中に訴訟提起予定としている。
性的イラストの掲載・販売行為については、所属タレントのキャラクター画像に加工・コラージュを施したもの(AIに出力させたもの等を含む)を各種SNS・webサイトに掲載・販売する著作権侵害行為につき、削除請求を実施。有償での画像・動画販売を繰り返し行っているアカウント等、特に悪質と認められるアカウントについては、発信者情報開示請求を含む法的措置を実施している。
既にアカウント主体の特定に至り、同社または所属タレントが被った損害の一部賠償を含む示談が成立した案件、あるいは損害賠償請求が進行中の案件も複数あり、示談が成立した案件における示談金については、1件当たり最大250万円となった(ただし、示談内容の一部にでも違反した場合は2,000万円の支払義務が生じる内容となっている)。
同社は今後も、各種SNS・webサイトにおける誹謗中傷行為等の攻撃的行為に対し、投稿者やサイト管理者、プロバイダ、プラットフォーマー等に対する複数の裁判、交渉、所轄警察署に対する被害相談等を並行して進めていく方針。
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