バンナムHD、21年4月〜9月期経常は35.8%増の641億円 通期予想を上方修正

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バンダイナムコホールディングスは11月9日、2022年3月期第2四半期の連結業績(2021年4月1日〜2021年9月30日)を発表した。

当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高3,936億4,600万円(前年同期比16.8%増)、営業利益617億5,100万円(前年同期比34.4%増)、経常利益641億1,100万円(前年同期比35.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益395億2,700万円(前年同期比24.6%増)となった。

デジタル事業は、家庭用ゲームにおいて「テイルズ オブ アライズ」等の新作タイトルの販売が好調だったほか、既存タイトルのリピート販売がユーザーに向けた継続的な施策により好調に推移した。また、ネットワークコンテンツにおいては、主力タイトルが安定的に推移したものの、好調だった前年同期には及ばなかった。なお、当第2四半期連結累計期間においては、前年同期と比較し新規大型タイトルの投入が増えたため、開発費等の初期費用が先行した。この結果、売上高は1,495億9,700万円(前年同期比10.7%減)、セグメント利益は260億800万円(前年同期比24.6%減)となった。

トイホビー事業は、「機動戦士ガンダム」シリーズのプラモデルやコレクターズフィギュア、ロト等のハイターゲット層(大人層)向けの商品が、デジタルを活用した販売・マーケティングや、海外における展開拡大により好調に推移した。また、前年同期にアミューズメント施設の休業により影響を受けたプライズ等の商品販売が回復。さらに、国内においては、定番IPや新規IPを活用した玩具に加え、菓子やカプセルトイ、海外向けのトレーディングカード等の玩具周辺商材が人気となった。この結果、売上高は1,781億2,300万円(前年同期比35.9%増)、セグメント利益は330億9,200万円(前年同期比73.1%増)となった。

映像音楽事業は、「機動戦士ガンダム」シリーズや「ラブライブ!」シリーズ、「アイドルマスター」シリーズ等のIPの映像・音楽パッケージソフトの販売を行ったほか、IP関連のライセンス収入が業績に貢献した。また、ライブイベントにおいては、配信や新技術の活用等の環境変化に対応した新たな形のライブイベントへの取組みを進めたこと等により、前年同期に比べ開催回数が増加した。この結果、売上高は236億2,700万円(前年同期比69.7%増)、セグメント利益は30億5,900万円(前年同期比183.8%増)となった。

クリエイション事業は、「機動戦士ガンダム」シリーズや「ラブライブ!」シリーズ等の新作映像作品の公開増加により制作収入が増加したが、コスト先行のビジネスモデルのため利益への影響は限定的となった。また、ガンダムの人気拡大に伴い商品化権収入が好調だったが、IPの情報発信を行う「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」については、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた。この結果、売上高は156億9,600万円(前年同期比64.2%増)、セグメント利益は9億900万円(前年同期比52.5%減)となった。

アミューズメント事業は、新型コロナウイルス感染拡大による影響を受けたものの、国内アミューズメント施設の既存店売上高が前年同期比で139.1%となり回復の兆しが見えたほか、欧州やアジアのアミューズメント施設についても前年同期比で回復した。この結果、売上高は390億500万円(前年同期比60.4%増)、セグメント利益は24億4,700万円(前年同期は80億2,200万円のセグメント損失)となった。

その他事業は、グループ各社へ向けた物流事業、その他管理業務等を行っている会社から構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでいる。売上高は136億4,200万円(前年同期比18.0%増)、セグメント利益は5億8,000万円(前年同期比60.4%増)となった。

2022年3月期通期の連結業績予想数値は、当第2四半期連結累計期間の実績に加え、不透明な市場環境や各事業の足元の動向、第3四半期連結会計期間以降に予定している商品・サービスのマーケティング計画等を踏まえ、売上高を従来予想7,500億円から6.0%増の7,950億円(前期実績7,409億300万円)、営業利益を従来予想750億円から20.0%増の900億円(前期実績846億5,400万円)、経常利益を従来予想760億円から22.4%増の930億円(前期実績876億1,200万円)、親会社株主に帰属する当期純利益を従来予想520億円から11.5%増の580億円(前期実績488億9,400万円)と上方修正した。

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