高校生の音楽事情をLINEリサーチが調査、聴く方法トップ2は動画サイトと音楽配信サービス 好きなアーティストはBTSとYOASOBI

ビジネス レポート

LINEリサーチでは、日本全国の高校1年生〜3年生の男女を対象に、高校生に人気のミュージシャンなど、高校生の音楽事情について調査を実施し、その調査結果を発表した。

1. 9割弱の高校生が「週に4日以上」音楽を聴いている

高校生にふだんどのくらい音楽を聴いているか聞いたところ、「音楽はまったく聴かない」と答えた人は1%でかなりの少数派。もっとも多かったのは「ほぼ毎日聴く」という回答で、7割超だった。男子高生よりも女子高生のほうが「ほぼ毎日聴く」という人の割合が高く、特に高3女子高生では8割がほぼ毎日音楽を聴いているようだ。また、学年が上がるにつれ「ほぼ毎日聴く」人の割合が高くなることもわかった。

さらに「ほぼ毎日聴く」「週4〜5日聴く」を合わせた「週4日以上聴く」という人は全体の86%。多くの高校生の日常で、音楽は欠かせない存在になっているといえそうだ。

2. 高校生が音楽を聴く方法トップ2は動画サイト、音楽配信サービス

「ふだん音楽を聴く」と回答した高校生に、どんな方法で聴いているのか聞いた。全体1位は「動画サイト(YouTubeなど)で無料視聴する」でした。割合としては男子高生と比べて女子高生が高かったものの、男子高生でも約7割と高い割合だった。全体2位は「音楽配信サービスで、無料で聴く」で、女子高生・男子高生ともに5割弱だった。

全体3位は「CDを買う」がランクイン。男子高生よりも女子高生の割合が高い傾向にあった。全体5位は「音楽配信サービスで、定額(有料)で聴き放題」だが、同じ音楽配信サービスでも有料になると男女ともに2割台にとどまった。音楽配信サービスを“無料”で利用している人は高1に多く、“有料”で利用している人は学年が上がるにつれ割合が高くなる傾向にあった。そのほかにも「音楽をダウンロード購入」「CDをレンタルする」はそれぞれ1割程度だった。

昨年の調査結果と比べると、「定額(有料)で聴き放題」の割合が男女ともに4〜5ポイント伸びているのが特徴だ。Apple MusicやSpotifyのように、家族でシェアできる有料サービスもある。一方でCDの購入やレンタルは男女ともに減少している。順位については、昨年と変わらず同じ結果だった。

3. 男子高生と比べて女子高生はライブが好き!オンラインでも見たい派が多数

次に、今年に限らず昨年以前も含め、ふだんアーティストのライブを見たり、実際に行ったりしたことはあるか、ある場合はどんな方法か質問した(ライブ中継以外の音楽番組は除く)。

全体で約3割はライブを「見たり実際に行ったりすることはしない」と回答。高校生の約7割はライブを見たり、実際に行ったりしていることがわかった。女子高生で約8割、男子高生で約6割と、男子高生よりも女子高生のほうがライブを見たり、行ったりする割合は高い傾向だった。

ライブを見た/行った人の中で、女子高生・男子高生ともにもっとも割合が高かったのは「無料のオンラインライブで」。これも男子高生と比べて女子高生のほうが高い割合だった。また「実際に、ライブ(フェス以外)会場に行って」「有料のオンラインライブで」と答えた人も女子高生の割合が圧倒的に高くなっている。どの方法でも、ライブを見たり行ったりするのは男子高生よりも女子高生のほうが多いことがわかった。

学年別にみると「実際に、ライブ(フェス以外)会場に行って」と回答したのは3年生に多く、特に高3女子高生は36%いた。また「テレビ/ラジオの音楽番組のスタジオ収録で」も、高3女子高生の割合が高く2割だった。

4. 高校生が好きなミュージシャンは?女子高生はBTS、男子高生はYOASOBIがトップ

J-POPアーティストやK-POPアーティストを中心に、国内音楽チャートからピックアップしたミュージシャン・アーティストの中で、高校生にいちばん好きなミュージシャン・アーティストを聞いた(2021年5月時点)。昨年の調査とは、だいぶ傾向が変わっているのも注目だ。

全体のトップは小説を音楽にするユニットYOASOBI。第1弾の楽曲である「夜に駆ける」が大ヒットして以来、リリースされる多くの曲が人気を博している。女子高生では8位、男子高生では1位にランクインしている。

今年は、Eve、Ado、ずっと真夜中でいいのに。など、動画配信やインターネットを中心に活動するミュージシャンが多くランクイン。バンド系ではONE OK ROCKやMrs. GREEN APPLEがランクイン。ONE OK ROCKの新曲は映画『るろうに剣心 最終章 The Final』の主題歌になった。Mrs. GREEN APPLEの楽曲も、映画やCM、ドラマなどの主題歌に広く使われているため、耳にする機会も多いのではないだろうか。

男女別にみると、女子高生は昨年トップの嵐を抑えてBTS(防弾少年団)がトップとなりました。僅差で嵐が2位に続いている。嵐は昨年より割合はやや下がったものの、男女ともにランクイン。特に高3女子高生で人気が高い傾向にあった。

女子高生3位にはすとぷりがランクイン。動画配信サイトを中心に活動している6人組エンタメユニット。楽曲配信のほかにも個々のメンバーが配信するコンテンツや、24時間以上のリレー生放送など、SNSを活用した企画などが人気。女子高生の中でも、特に高1・高2女子高生で高い割合だった。

女子高生4位はヒプノシスマイクで、こちらも男子高生よりも女子高生に人気がある。声優によるラッププロジェクトで、男性声優18人がキャラクターに扮してラップを歌う“ラップバトルプロジェクト”が話題だ。昨年の男性アイドルグループランキングでも、女性10代で2位にランクインしていた。女性アイドルでは、女子高生6位にTWICEがランクイン。特に高1女子高生で高い割合となった。

一方、女子高生と比べて男子高生に人気があるのは男子高生4位の米津玄師と、男子高生7位のRADWIMPS。男子高生8位のずっと真夜中でいいのに。はYouTubeなどのネット発の音楽ユニット。また、女子高生9位・男子高生8位にランクインしたヨルシカは、特に高1男子高生で高い割合だった。

そのほかランキングには入らなかったが、11位以降にはVaundy、マカロニえんぴつ、King Gnu、藤井風、平井大などのミュージシャンが続いた。

調査について

LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
調査対象:日本全国の高校1年生〜3年生の男女
実施時期:2021年5月7日〜2021年5月10日
有効回収数:1007サンプル

※表/グラフ中の数字は小数点以下第1位または第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならなかったり、同じパーセンテージでも見え方が異なる場合がある。

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