音楽制作プラットフォーム「Splice」、元のサンプル作成者に報酬支払う生成AIツール発表
世界最大級のロイヤリティーフリー音源ライブラリで知られる音楽制作プラットフォーム「Splice」は4月15日、3種の新たな生成AIツールを発表。オリジナルのサンプル作成者は、自身の音源が新しいコンテンツの生成に使用された際に報酬を受け取ることができるとしている。Music Business Worldwide(MBW)などが伝えた。
Splice Soundsプラグインの目玉機能である「Variations」を使えば、カタログ内のあらゆるサンプルを基に、元のサウンドの本質的な特徴を保ちつつ、構造、キー、BPMを調整して新しいバージョンを作成できる。
INSTRUMENTプラグインに新たに追加された「Craft」は、サンプルを完全に演奏可能な楽器へと変換。今夏リリース予定の「Magic Fit」は、サウンドをセッションのハーモニーやリズムの文脈に合わせて調整する機能だ。
これらツールから生成される全ての出力は商用利用が可能。なお、同ツール群は、300万点以上の人間が作り出したライセンス取得済みサンプルの既存カタログと生成AI機能を組み合わせたもので、全音源が制作者まで追跡可能という。
(文:坂本 泉)
榎本編集長
Spliceとは、プロデューサーや作曲家が月額サブスクで300万点以上のサンプル音源を使い放題できる、世界最大級の音楽制作プラットフォームだ。その膨大なライセンス取得済みカタログにAI生成機能を統合した。注目すべきは「ロイヤリティフリー」という従来の概念を超えた設計だ。生成AIがサンプルを変形・発展させるたびに、元の制作者に報酬が発生する——これはAI時代の「使用料」の新しい形だ。「Createモード」では選んだサンプルをもとにAIが似た雰囲気の別バリエーションを提案し、テキストや音源から新しい音を生成・加工する機能、さらにDAW(作曲ソフト)のBPMやキーにサンプルのピッチとテンポを自動で合わせる機能まで、音楽制作の「素材を探す」「加工する」「合わせる」という三工程をAIがカバーする設計だ。SunoとメジャーレーベルのAI音楽をめぐる交渉が難航する中、商用利用可能かつ制作者追跡可能という設計は、ライセンス問題を避けたいプロデューサーやクリエイターにとって実用的なソリューションだ。ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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