音楽制作プラットフォーム「Splice」、音声生成AI「KITS AI」買収
音楽制作プラットフォーム「Splice」は、AI搭載の音声制作プラットフォーム「Kits AI」を買収した。責任ある、クリエイターを中心とした生成AI技術の開発をさらに推進する。Music Business Worldwide(MBW)などが1月21日伝えた。
Kits AIは2021年の設立。「ライセンス取得済みのアーティスト音声モデルを導入した初のプラットフォーム」で、音楽クリエイターはボーカルを生成・変換・洗練できる。700万人以上のユーザー向けに、8,000万分以上のボーカル処理実績を持つ。出資者には、ベンチャーキャピタル(VC)のアンドリーセン・ホロウィッツやホスピタリティー企業のパームツリー・クルー、スティーブ・アオキなど。取引額は明らかにされていない。
Spliceは昨年5月、英国発のハイエンド仮想楽器ライブラリ「Spitfire Audio」を5,000万ドル(約76億5,800万円)で買収。12月には、ユニバーサル ミュージック グループ(UMG)とアーティスト向け次世代AI音楽制作ツールの共同開発で提携した。
(文:坂本 泉)
榎本編集長
「サンプリング音源のサブスクで知られるSpliceが、ボーカルの変換に特化した生成AI「Kits AI」を買収した。既に8千万以上のボーカル処理実績がある。Kits AIの利用料はお試し無料で、有料は11.99ドル/月スタート。Spliceは12.99ドルスタートなのでバンドルプランが誕生すると思われる。既にProToolsとの統合で業界標準のツールとなりつつあるSpliceが、ボーカル生成関連でもスタンダードを狙う戦略と見られる。Sunoが生成に特化しているのに対し、Kits AIはボーカル生成だけでなくボーカル変換・ボーカル調整も利用化。Sunoでボーカルを生成した曲がせっかくヒットチャートに入っても既存なーティストの声にそっくりという理由で削除される事件(HAVENの「I Run」)も起きているが、著作権をクリアした生成を提供するKits AIはプロが使用してもそうしたリスクが回避できるのも売りとなるだろう。類似サービスとして日本語の歌で定評あるSynthesizer V、リアルタイムで声を変えるのが得意なVoice.aiなどがあり、老舗の初音ミクもAIを導入しつつある」ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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