世界のストリーミング配信のサブスク収入、2030年までに2,000億ドル突破へ 英アンペア報告書
英国のエンターテインメント市場調査会社アンペア・アナリシスによると、価格引き上げや広告付きプランの導入を背景に、世界のストリーミング配信サービスのサブスクリプション収入は2025年に初めて1,500億ドルを突破。2030年までに2,020億ドルに達する見込みだ。
2025年は1,571億ドル(約24兆9,100億円)と、前年から14%拡大。2020年(63億ドル)比で3倍近くに伸びている。全体の50%を占める米国市場ではNetflixが最も貢献した。
一方、広告付きプランが総収入に占める割合は28%と、2020年の5%未満から急拡大。広告収入を含めると、ストリーミングサービスは昨年、世界全体で1,770億ドルの収益を生み出した。広告付きプランの普及が進み、各プラットフォームが広告枠を拡大するにつれ、2030年までに広告収入は年間でさらに420億ドル増加する見込み。
アンペアは「ストリーミング市場が成熟するにつれ、焦点はもはや純粋な加入者数の増加ではなく、既存の視聴者からより大きな価値を引き出すことに移っている」とコメント。価格の最適化や広告付きプランの台頭が、特に競争の激しい市場において収益の伸びをけん引していると分析した。
(文:坂本 泉)
榎本編集長
世界のストリーミング配信サービスのサブスクリプション収入が1,571億ドル(約24兆9,100億円)——音楽ストリーミング市場全体の約7倍の規模だ。5年で3倍になったこの市場が、次の5年でさらに2,020億ドル(約32兆円)を目指す。映像、音楽、ポッドキャスト、スポーツ——エンタメのあらゆるコンテンツがひとつのサブスクリプション経済に収斂していく過程の断面だ。NetflixやDisney+が広告付き低価格プランを相次いで導入したことで、オンラインビデオ全体の収益に占める広告の割合が28%まで急拡大した。「月額料金で観る」と「広告を見ながら観る」の二層構造が定着しつつある。エンタメ×ITの領域では、このプラットフォームの収益モデルの変化が、コンテンツの作り方・届け方・マネタイズの方法を根本から変えていく。2030年に向けた広告収入のさらなる420億ドル(約6兆6,600億円)増という予測は、クリエイターとプラットフォームの関係を再定義する数字だ。ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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