Spotify、楽曲間のつながりを可視化する「SongDNA」提供開始
Spotifyは3月24日、世界中のプレミアムユーザー向けに新機能「SongDNA」のベータ版を順次提供開始すると発表した。あらゆる楽曲の背後にある「クリエイティブなDNA」を可視化するインタラクティブ体験を提供する。
「再生中」画面に表示されるSongDNAカードをタップするだけで、その楽曲の作詞家、プロデューサー、コラボレーターを探索したり、サウンドを形作ったサンプルやインターポレーションを確認したり、その楽曲に触発されたカバー曲を閲覧したりできる。
これらクリエイターをタップすれば、彼らが関わった他のアーティストを発見でき、さらにそのコラボレーターたちを見つけることも可能。ハリー・スタイルズとウータン・クランは、ジョン・メイヤー、ピノ・パラディーノ、ディアンジェロ、ザ・ルーツを経由してつながっているなど、意外な発見もある。
既存の「About the Song」機能の拡張版とも言えるもので、音楽業界関係者にとっては、アーティストが一緒に仕事をしてみたいと思うプロデューサーや共同制作者を見つける手助けとなる。競合他社のほとんどが楽曲クレジットに関するこれほど詳細なデータを提供していないことから、Spotifyの優位性が高まるとみられる。
(文:坂本 泉)
榎本編集長
SpotifyでSongDNAを使えるようになった(プレミアム限定)。SongDNAはリスナー向けの発見機能であると同時に、音楽業界関係者にとっては制作者のネットワークを可視化するインフラだ。ハリー・スタイルズとウータン・クランがジョン・メイヤーとピノ・パラディーノを経由してつながる——この「意外な連鎖」を瞬時に辿れることは、コラボレーターを探すA&RやプロデューサーにとってAllMusicやDiscogs以上の実用価値を持つ。楽曲クレジットは長年、音楽業界で最も管理が不透明な領域のひとつだった。著作権登録の不備、サンプル使用の未申告——SongDNAが普及するほど、クレジットの正確な登録が業界標準になっていく圧力が生まれる。ソングライターやプロデューサーの「見える化」は、彼らへの適切な報酬配分の議論とも地続きだ。音楽の裏側を照らすこの機能が、業界の透明性向上につながるかが注目される。ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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