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JVCケンウッド、24年4~25年3月期は過去最高益 今期は米関税で21%減益見込む

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JVCケンウッドは、2025年3月期の連結業績(2024年4月1日~2025年3月31日)を発表した。

売上収益は、モビリティ&テレマティクスサービス分野、セーフティ&セキュリティ分野、エンタテインメント ソリューションズ分野の3分野全てで増収となったことから、前年同期比で約108億円増(3.0%増収)の3,703億800万円となった。

全社事業利益以下、親会社の所有者に帰属する当期利益までの段階損益は前年同期比で大幅増益となり、過去最高益を更新した。

同社は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除したものを「事業利益」としている。事業利益は、増収効果に加えて前期に実施した構造改革効果が発現したことなどから、前年同期比で約56億円の大幅増(28.4%増益)となる253億700万円となった。

営業利益は、事業利益が増益となったことなどから、前年同期比で約36億円の大幅増(19.6%増益)となる217億9,200万円となった。税引前利益は、営業利益が増益となったことに加え、持分法適用関連会社の利益が増加したことなどから、前年同期比で約52億円の大幅増(28.7%増益)となる234億9,000万円となった。親会社の所有者に帰属する当期利益は、税引前利益が増益となったことに加え、繰延税金資産を計上したことなどから、前年同期比で約73億円の大幅増(55.8%増益)となる202億7,600万円となった。

モビリティ&テレマティクスサービス分野の売上収益は、前年同期比で約38億円増(1.9%増収)となる2,032億4,300万円、事業利益は同約10億円の大幅増(26.1%増益)となる48億8,100万円となった。なお、事業利益には為替ヘッジによるマイナス影響として約6億円が含まれている。

セーフティ&セキュリティ分野の売上収益は、前年同期比で約63億円増(6.7%増収)となる1,000億800万円、事業利益は同約21億円増(12.7%増益)となる185億7,900万円となり、過去最高の売上収益及び事業利益となった。

エンタテインメント ソリューションズ分野の売上収益は、前年同期比で約20億円増(3.5%増収)となる579億3,600万円、事業利益は同約21億円の大幅増となる18億4,900万円となり、黒字に転換した。エンタテインメント事業は、有力アーティストの新譜などコンテンツビジネスの販売が堅調に推移したことなどから、前期に引き続き堅調な売上収益を確保した。

2026年3月期の通期業績予想は、売上収益を前年比3.3%減の3,580億円、事業利益を同21.0%減の200億円、営業利益を同12.8%減の190億円、税引前利益を同17.0%減の195億円、親会社の所有者に帰属する当期利益を同31.0%減の140億円と見込んでいる。

セーフティ&セキュリティ分野とモビリティ&テレマティクスサービス分野では堅調な需要を見込み、エンタテインメント ソリューションズ分野ではエンタテインメント事業のコンテンツビジネスの堅調な販売に加え、メディア事業で当期に実施した損失引当による効果の発現を予想。一方で、全社売上収益の約25%を占める米国での関税措置が与えるマイナス影響額は売上収益で130億円、事業利益で50億円になるとみている。

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