ヤマハ、23年4月~9月期は増収減益 市況の回復遅れなどを織り込み今期予想を下方修正

ビジネス 音楽業界

ヤマハ

ヤマハは11月1日、2024年3月期第2四半期の連結業績(2023年4月1日~2023年9月30日)を発表した。

2024年3月期第2四半期の売上収益は、エントリーモデルを中心にデジタルピアノの需要が引き続き軟調であったことや中国市場の市況回復の遅れなどから楽器の販売が伸び悩んだものの、法人向け音響機器の販売の回復に加え、為替の円安による影響もあり前年同期に対し16億円(0.7%)増加の2,196億円となった。事業利益は、楽器事業の売上減少と在庫削減のための生産調整などにより、前年同期に対し91億円(37.3%)減少の153億円となった。また、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、同59億円(28.2%)減少の149億円となった。

楽器事業について、アコースティックピアノは、中国での販売不振が響き減収となった。電子楽器は、エントリーモデルの需要減が続き減収となった。一方で、管弦打楽器は、北米での好調継続に加え、日本、欧州での需要回復などにより売上を伸ばし増収となった。セグメント全体の売上収益は1,482億円で、前年同期に対し19億円(1.2%)の減収となった。事業利益は130億円で、同76億円(36.8%)の減益となった。

音響機器事業について、個人向け事業は、市況の低迷が継続し減収となった。法人向け事業は、業務用音響機器の需要回復と新商品効果により大幅な増収となった。セグメント全体の売上収益は527億円で、前年同期に対し52億円(11.0%)の増収となった。事業利益は7億円で、同2億円(45.0%)の増益となった。

部品・装置、その他の事業について、電子デバイスは増収となり、FA 機器、ゴルフ用品は減収となった。セグメント全体の売上収益は187億円で、前年同期に対し17億円(8.5%)の減収となった。事業利益は17億円で、同17億円(51.1%)の減益となった。

2024年3月期通期業績予想は、中国市場における市況の回復遅れ、それに伴う減産による工場損益悪化などを織り込み、売上収益、事業利益および親会社の所有者に帰属する当期利益を下方修正する。

8月2日に公表した売上収益4,700億円(前期比4.1%増)、事業利益500億円(同9.0%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益385億円(同0.8%増)を売上収益4,650億円(同3.0%増)、事業利益420億円(同8.4%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益345億円(同9.6%減)に修正した(本予想における第3四半期以降の想定為替レートは、対USドル140円、対ユーロ150円)。

関連タグ

オススメ